【第8回沖縄建築賞】入賞作品決まる|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

スペシャルコンテンツ

沖縄建築賞

2022年9月23日更新

【第8回沖縄建築賞】入賞作品決まる

県内の優れた建築や建築士を表彰する「第8回沖縄建築賞」(主催・同実行委員会)の最終審査が9月19日に行われ、入賞者が決定した。住宅部門の正賞には大城禎人氏(37・大城禎人建築士事務所)が設計した「400」が、一般建築部門の正賞には根路銘剛次氏(46・根路銘設計)らが設計した「那覇文化芸術劇場なはーと」が選ばれた。

第8回沖縄建築賞 入賞作品決まる


住宅建築部門正賞を受賞した「400」。新興住宅地にあり、4階建ての三世帯住宅

「400」を設計した大城氏



一般建築部門で正賞を受賞した「那覇文化芸術劇場なはーと」

設計者の(左から)兒玉氏、望月氏、根路銘氏、長谷川氏



正賞に大城氏、根路銘氏


第8回沖縄建築賞の応募総数は34点。(住宅建築部門14点、一般建築部門20点)。今回は、沖縄の日本復帰50周年特別企画として県外の建築士も応募が可能としたところ、昨年の倍以上の作品が集まった。

その中から、住宅部門の正賞には大城禎人氏が手掛けた「400」が選ばれた。設計者の自邸を含む両親と弟の三世帯が住む同住宅は、1階部が400㍉の細い柱を配置したピロティ空間になっている。審査員からは「沖縄は非常にピロティ住宅は多いが、同建築はとても現代的。今後のピロティ建築の参考になると思う」と評価を集めた。また、大城氏は40歳未満の建築士に贈られる新人賞も同時受賞した。

一般建築部門の正賞は、根路銘剛次氏、香山建築研究所の長谷川祥久氏、望月麻衣氏、久米設計の兒玉謙一郎氏らが手掛けた「那覇文化芸術劇場なはーと」。文化や芸術の新たな発信拠点で、大小の劇場やスタジオなどを備える。印象的な外観は「首里織皮膜」。薄肉コンクリート「HPC(ハイブリッド・プレストレスト・コンクリート)」のパーツを織るように組み合わせた。

1階は4方向すべてに開いて人々が自由に回遊できるようにし、地域とつながり、そのにぎわいが施設内外に波及するようにしている。

住宅新聞社賞は平田氏

正賞に次ぐ、タイムス住宅新聞社賞には平田寛建築設計事務所の平田寛氏(34)と株式会社平田設計の平田歩氏(38)が手掛けた「宜野座ヌルドゥンチ」が選ばれた。祭祀場である同建築物は、低い軒がつくる影と光のコントラストの美しさや、無駄をそぎ落とした単純明快な造りが評価された。

奨励賞は4点。ようび建築設計室の与語一哉氏(39)らの「うるま市のおうち」は伝統的な赤瓦やヒンプンなどの自然と沖縄の伝統的な文化様式を取り込んだ。 GABの濱元宏氏(59)らが手掛けた「路地のある家」は、LDKのある母屋と個室の間に路地が走る。高齢の母と息子が程よい距離で暮らせるよう配慮した。

UDSの富山晃一氏(36)らが手掛けた「ホテルストレータ那覇」は、隣接する緑地とひと続きになるおおらかな造りが評価された。

アトリエ・ネロの根路銘安史氏(58)らによる、「あおみどりの木」は築約70年の木造赤瓦の建物を大規模改修したリノベーション物件。


門戸広げ作品も多彩に

古谷誠章審査委員長は、「門戸を広げたかいあって、新築やリノベ、規模の大小、不特定多数が使う空間から地元の象徴的な場所までバラエティー豊かに集まった。その建築があることで街の価値をも引き上げるようなレベルの高い作品に出合え、感心した」と話した。
 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1916号・2022年9月23日紙面から掲載

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2122

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る