庭・garden
2019年8月16日更新
料理に庭の彩りに ハーブ活用術|イングリッシュガーデン in 沖縄
イングリッシュガーデン in 沖縄[vol.16]ハーブの爽やかな香りで気分をリフレッシュしませんか? ガーデナーの北めぐみさんに、沖縄でも育てやすく、料理にも大活躍するハーブを教えてもらいました。
香りでリフレッシュ
爽やかでみずみずしい香りのハーブ。庭のハーブを摘んで香りを吸い込むだけでもリフレッシュ効果があります。
ハーブと聞くと西洋のイメージがありますが、その土地に合ったハーブ(薬草)があります。
素朴で控えめな花が多く、子どものころに摘んだ野花のような、懐かしさを感じます。疲れた心を癒やすパワーが備わっていることを、人は魂レベルで感じているのかもしれません。
私のお庭では、料理に使うローズマリーやタイム、バジルのほか、レモンやライムなどのかんきつ類も育てています=下写真。かんきつ類は、葉にも香り成分が含まれていて、手でくしゅくしゅっともむだけで目が覚めるような爽やかな香りが広がります。
ヨーロッパなど涼しい気候を好むハーブは、沖縄で育てるには難易度が高いものもありますが、品種を選べばたくさんのハーブが育てられます。ぜひ、いろいろ挑戦したいです。
▲ライムの実が少しずつ膨らんでいて楽しみです。うちの庭では無農薬を目指しています
ガーデンにおすすめのハーブ
◆カモミール…暑さに弱いので11月ごろに種まきすると丈夫に育ちます。ほんのり甘い香りのお花は、お茶にすると安眠効果があります。
▲万能ハーブとして有名なカモミール。特に不眠改善に効果があると言われています。かわいいお花は香りも良く、ガーデンにピッタリです
◆マロウ…濃紫色の美しい花は草丈も高くガーデンにぴったり。沖縄では10月~5月ごろに開花します。きれいな色のお茶が楽しめます。
◆ユーカリ…すがすがしい香りの枝葉がインテリアとして人気。リースやスワッグ(花や葉を束ねて作る壁飾り)にする人も多いです。
◆マリーゴールド…元気カラーのお花はお庭におすすめ! 暑さにも強いので夏のガーデンの味方です。
◆ブロンズフェンネル…ふわふわとした銅葉は雰囲気があり、草姿も美しいです。料理にも使えます。
◆ボリジ…下向きに咲く星型の花が美しい。青花が一般的ですが、白花もあります。お花は食べられるので、料理の彩りにも使えますよ。
◆セージ…ガーデン用には花が美しいメキシカンセージがおすすめです。ドライにしても鮮やかな色が残ります。
◆セイヨウノコギリソウ…白、ピンク、ローズ、イエローなど花色が多く、比較的暑さに強いですが、多湿に注意。蒸れないように株分けしましょう。
▲名前の通りノコギリのようなギザギザの葉が特徴的なセイヨウノコギリソウ。暑い夏にも咲いてくれ、株分けで増やせます
◆ワイルドストロベリー…小さな実のなるイチゴです。ケーキの飾り付けにも。
本当に使えるキッチンハーブはこれ!
◆オレガノ…香りのよい葉はトマトや鶏肉と相性が良いです。沖縄では花は咲きませんが暑さにとても強いので育てやすいです。
◆タイム…コモンタイムは香りが高く料理に特にオススメ。シルバータイムは暑さに弱いです。好きな香りの品種を楽しんで♪
◆イタリアンパセリ…庭にあると便利なハーブ第1位!パン粉やバターに混ぜると風味がアップします。
▲イタリアンパセリはトマトとの相性が抜群! バジルやオレガノ、タイムもトマトソース作りに欠かせません。肉や魚料理のときは風味にインパクトのあるフェンネルやローズマリーが重宝します
◆チャイブ…ネギの仲間ですがネギよりもマイルドなのでポタージュやドレッシングに。花もかわいいです。
◆バジル…スイートバジルが一般的ですが、実はいろいろな種類があります。銅葉品種はお花もピンクなので、ガーデンの彩りにもおすすめです。
◆ローズマリー…鶏肉のローストやタコのぺペロンチーノなどにしてもおいしいです。
◆コリアンダー…アジア、メキシカン料理におすすめ!ザクザク切ってツナとあえてもおいしい。
◆フェンネル…独特の香りが魚料理を引き立てます。私は肉入りラタトゥイユの香り付けにも使っています。
◆レモングラス…レモングラス単体でも良いのですが、ミントと混ぜてハーブティーにするとフレッシュな夏の香りが楽しめます。
◆ミント…とてもいい香りですが庭に植えると地下茎で増え過ぎるためコンテナ栽培がおすすめです。
きた・めぐみ/浦添市でガーデニングショップ「庭のおくりもの」を営む。ガーデン施工や庭づくりを通し、沖縄を花いっぱいにするのが目標!
住所/浦添市港川2-29-5 098-878-0355
ブログ:http://niwano22.ti-da.net/
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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1754号・2019年8月16日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- スタッフ
- 東江菜穂
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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。