インテリア
2025年8月8日更新
カビや汚れたまりがち エアコン内部の簡易清掃|プロが伝授 おそうじ術⑰
ハウスクリーニングを行う(株)サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、汚れやカビがたまりがちなエアコン内部の簡易お掃除術を紹介します!

ハウスクリーニングを行う(株)サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、汚れやカビがたまりがちなエアコン内部の簡易お掃除術を紹介します!
カビや汚れたまりがち エアコン内部の簡易清掃
昨 年7月にも紹介しましたが、毎年夏になると「エアコンの掃除方法を教えてほしい」という声が多いので、改めてご説明します。
エアコンのフィルター掃除はご自身で行っている方も多いかと思います。しかし、臭いやカビの原因は、フィルターではなくエアコン内部のファンや熱交換器にたまった汚れやカビによるものです。そのまま使い続けると、頭痛やアレルギーなどの体調不良につながる恐れもあります。

さらに、ホコリがたまった状態ではエアコンに負荷がかかり、消費電力も増加します。実際、汚れたエアコンはきれいな状態と比べて、電気代が5%程度上がるという調査もあります。
エアコンを1年以上掃除していない場合、内部にホコリやカビがたまっている可能性は高いです。リビングを1年掃除しなければホコリが積もるのと同じように、エアコン内部でも見えない汚れが蓄積しているかもしれません。
歯ブラシや「お掃除棒」で
エアコンの内部はなぜ汚れるのでしょうか。理由の一つは「吸気構造」です。エアコンは部屋の空気を吸い込み、冷やして再び吹き出す仕組みです。そのため、空気中のホコリや調理中の油煙などが内部に残留しやすいのです。
もう一つは多湿です。冷房運転中は内部が結露しやすく、湿った環境がカビの温床になります。
そうした内部の汚れやカビを、歯ブラシや割り箸にフローリング用掃除シートを巻き付けた「お掃除棒」などで落としましょう。詳しいやり方は左面を参考にしてください。
掃除後は送風モードで30分ほど運転して内部をしっかり乾かし、再度のカビの繁殖を防ぎましょう。
今回は自宅にあるものでお掃除できるエアコン掃除術をお伝えしました。これはあくまでも簡易清掃です。「自分で掃除したけど、やっぱり臭いが気になる」「エアコンの奥に白いカビが見えるけど落とせない」という場合は健康維持や節電のためにも、クリーニングのプロへ依頼を検討してみてください。
夏に欠かせないエアコン。きれいな空気で快適な夏を過ごしてください。
エアコン簡易清掃の手順
①電源を切る

感電防止のため、必ずコンセントからプラグを抜いて作業を始めましょう。
②フィルターを外して洗う

フィルターを取り外し、ぬるま湯と歯ブラシなどで丁寧に洗います。汚れがひどい場合は中性洗剤を使うと落ちやすくなります。洗った後は風通しの良い場所で完全に乾かしてください。ぬれたまま戻すとカビを発生させる恐れがあります。
③熱交換器を掃除

熱交換器(アルミフィン)はホコリがたまりやすいので、使用済みの歯ブラシや柔らかいブラシでやさしくこすり落としましょう。
④お掃除棒で送風ファンを拭く

割り箸にフローリング用ドライシートを巻き付け、「お掃除棒」を作ります。その棒に中性洗剤をスプレーし、送風ファンの隙間を届く範囲でゆっくりと拭き取っていきます。細かい部分にも届きやすく、軽い汚れならしっかり落とせます。
⑤全体の拭き取り

吹き出し口やルーバー、エアコンの外側カバーについた汚れも中性洗剤をなじませた布で拭き取っていきます。
⑥送風運転で内部を乾かす

乾いたフィルターを戻し、室内の窓を開けた状態で送風モードを30分ほど運転。内部の湿気を飛ばし、再度のカビ繁殖を防ぎます。
★普段から「冷房使用後は送風運転」

冷房使用後のエアコン内部は結露が溶けて水滴が発生します。ジメジメしていてカビが発生しやすい環境に。手間ですが使用後は送風の30分タイマーで設定しておくとカビ対策になります。

執筆者(うえしろ・ゆうと)
1995年、うるま市石川出身。株式会社サンジュ代表。同社ではハウスクリーニングのほか、料理などの家事代行業や庭掃除事業も行う。
(電話=0120・547・252)
https://sunju-okicaji.com/hp/
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2066号・2025年8月8日紙面から掲載