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2018年6月14日更新

夏の花とカラーリーフを上手に取り入れ、にぎやかなに|イングリッシュガーデン in 沖縄

[vol.3]ガーデニングショップを営む北めぐみさんに、高温多湿の沖縄でナチュラルガーデンを楽しむこつを紹介してもらいます。今月は、「夏の花とカラーリーフを上手に取り入れましょう」とアドバイス。

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蒸し暑さも本番6月。
「夏の花」やカラーリーフで

暑さに負けず、にぎやかに



満開のモナルダが美しい5月の私のお庭です。沖縄で夏越しは難しいモナルダですが、こぼれ種で毎年咲きます。草丈も1メートル以上になる豪華な段咲の品種です。柔らかい色合いの草花が調和するよう、色彩バランスを考えて植えています

 

夏の花が年中咲く沖縄

6月は蒸し暑さもピークになり、暑さに弱い多年草植物には試練の季節です。
しかし! 夏だからといってガーデニングができないわけではありませんし、お庭を荒れ放題にするのは心苦しいですよね。
そこで、「夏の花」の出番です。植物にはいろいろな性質のものがありますから、この時期は高い気温を原産地とする植物、いわゆる夏の花を楽しみましょう(※表)。
私が夏のガーデニングでオススメするのは、①夏の花をいっぱいに楽しむ②暑さに強く、手入れが楽なカラーリーフを楽しむーです。ちなみに私はこの時期、①と②をバランスよく取り入れて庭づくりをしています。
意外にもたくさんある夏のお花ですが、選ぶときには沖縄ならではのポイントがあります。
冬でも温暖な沖縄は、本土とは異なり、夏の花が春夏秋冬、1年中開花します。なので、1年中咲いても飽きない色の花を選ぶ必要があります。
例えば、「秋から春にかけてはイングリッシュガーデンらしく、優しい色合いのお庭にしよう」と計画していても、赤や黄色のハイビスカスが咲き、目立ち過ぎてしまって庭の色彩を乱す場合があります。
沖縄ならではのイングリッシュガーデンを目指すには、亜熱帯気候でも丈夫に育ってくれる植物を取り入れながら、色彩を考えて植栽していくのがこつです。
 

庭を整理し梅雨支度

6月は庭の整理の時期。花が咲き終わった1年草や、夏越しが不可能な多年草などを抜いたあと、固くなった土を耕して地中に残った古い根っこなども取り除きましょう。そして腐葉土や土壌改良剤などをすきこみ、植えつけの準備をしましょう。
また、夏越し可能な多年草などは株分けや剪定をするとともに、種取りもしておきましょう。花がら摘みや切り戻しも常時行ってくださいね。
蒸し暑い時期なので、植物がなるべく蒸れないように込み入った部分は間引きして風通しをよくしてあげましょう。
梅雨が明け、乾燥が続くと葉ダニなどの被害が多くなります。葉ダニが付くと生育が著しく悪くなるので、見つけたら早めに駆除しましょう。特にバーベナ、ブッドレア、アゲラタムなどはつきやすいです。
対策としては、水やりの際に少し強めのシャワーにして葉裏に水をかけるとつきにくくなります。
 

夏の草花を植えよう

苗を植え付けする際には、植穴に元肥を入れて軽く混ぜてから植えつけます。
元肥には植物が育つために必要な栄養素がバランスよく含まれています。3カ月~1年かけてゆっくりと土に溶けていくため、安定的に植物に栄養を与えることができます。根に直接触れても肥料やけしないようにつくられています。
植え付けした後の水やりは夕方まで待ちましょう。日中に水やりをすると根が蒸れてしまいます。植え付け後、5日間くらい(発根するまで)は土が乾かないよう、毎日夕方に水をやります。しっかり根が張ったら毎日の水やりをやめて(鉢植えなど毎日土が乾くものは与える)、表土が乾いてからたっぷりの水を与えましょう。

 

4月下旬~5月上旬
色とりどり北さんの庭



シャスターデージーです。いわゆるフランス菊ですが、この八重咲き品種が私の好みです。比較的暑さに強いですが、水のやりすぎには注意しましょう


ユーカリの木を支柱代わりに咲いたレースフラワー。実はこれ、ブラックレースの種をまいたのですが白花が咲いてしまいました(笑)。ニンジンのお花にそっくり。日本名はノラニンジンと言います


矮(わい)性ブッドレアです。矮性とはその種の標準の大きさに比べて小さいものです。この花は良い香りが庭中に広がります。蜜を求めてチョウが来ますが、害虫被害はあまりないのでオススメです


キュートな高性種(背丈が高くなる)の絞り咲きのジニア(和名:百日草)です。花壇の花のイメージが強いジニアですが、こんな色合いならフレンチな雰囲気です


エキナセアは、夏の花と言われますが、意外にも蒸し暑さに弱いんです。昨年の夏に植えて忘れかけていたのですが、今年も無事に咲いてくれました


ミツバチみたいなかわいい蜂蜜色のお花、ヘレニウム・ロリポップです。一度植えたら、毎年こぼれ種で増えるほど育てやすいです。


従来種よりも花が大きいアガパンサス。白い花弁の中心には淡いパープルが見えるとても美しい品種です。咲き進むにつれボール状になります


『これからの季節に入手しやすい夏の草花・年間のガーデンイングスケジュール』




きた・めぐみ/愛知県で生花店や園芸店に勤務したのち、沖縄に移住。浦添市で小さなガーデニングショップ「庭のおくりもの」を営む。
沖縄県浦添市港川2-29-5(地図
098-878-0355
ブログ:http://niwano22.ti-da.net/​

「庭のおくりもの」
営業時間:午前10時~午後6時、日・月定休。珍しい植物の苗や寄せ植え、ガーデニング雑貨、ポーランド食器を販売しています。庭の見学もどうぞ。インスタやっています!
https://www.instagram.com/niwanookurimono/?hl=ja​


イングリッシュガーデン in 沖縄

 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1693号・2018年6月15日紙面から掲載

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スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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