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2020年4月3日更新

【自分でつくる庭】季節の花や果樹 一年中楽しい庭

vol.5 このコーナーでは、施主自ら楽しみながら作った庭や、プロが手掛けた庭など、多彩な庭を紹介する。

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上原さん宅の玄関前で見事なヒスイカズラが揺れる。琉球石灰岩の階段やアプローチも上原さんのお手製。敷地に昔からあった石垣を再利用しただ


上原健次さん宅(糸満市)

「今はヒスイカズラが見ごろ」

我流で育て70種以上

3月中旬、「うちのヒスイカズラがきれいに咲いているよ」と言われ、糸満市の上原健次さん(72)宅を訪れると、神秘的な色の花が鈴なりで出迎えてくれた。
 
4年前、30センチほどの苗から育て始めたヒスイカズラ。「たくさんの蔓の中から1~2本に絞って剪定し、茎を太くした」結果、2年ほど前から開花するようになった。
 
「花木が好き」な上原さん。40坪の庭でサクラやイペー、ヤブツバキやゴールデンシャワーなど、美しい花を咲かせる木や果樹など70種ほどを育てている。
ナシやカキ、ビワも実る。「年中、何かが咲いたり、何かが実を付けている。だから鳥や虫もよく来ます」
 
これだけ見事な花や実を付けるが「たまに牛糞をまくくらいで、後は放任主義ですよ(笑)。庭の日当たりが良いからよく育つんだと思う」と話す。




約40坪の庭には、70種ほどの花木や果樹が枝を伸ばす


冬はサクラやイペー咲き 秋はナシ、カキなど実る

「石使い」にも技あり


庭造りを始めたのは自邸を新築した42年前。玄関へ向かう琉球石灰岩の階段も自分で造った。「家を建てる際、この敷地にあった石垣を壊すことになった。その石を再利用した」。
月日がたち、黒っぽくなってきた琉球石灰岩。ヒスイカズラが咲くようになり「石が黒いと、花が映えないことに気付いた。なんとかできないかと、洗濯用の洗剤をまいて掃除した」と話す。白い地面と青い花のコントラストがお気に入りだ。
 
もう一つ、自慢の「石」がある。庭に鎮座する直径1メートルほどの水鉢だ。岩をくりぬいて作られたそれは、上原さんが幼いころから実家にあった。「昔はイモ洗い用に使われていたようだ。この辺では『石どぅにー』と呼んでいて、私たちはこれで水遊びをしていた」
歴史を積み重ね、心地よさを増す庭。「どれだけ居ても飽きない。夏場はサンダルの形に足が日焼けするほど庭にいる。そろそろヘリコニアが咲きそうで、楽しみ」とうれしそうに話した。



最初に庭に植えたのが、このサクラ。1月下旬~2月に満開になる。そのあと、2月~3月はイペーが咲く(下)





エキゾチックなヘリコニア。4月くらいから咲き始める。「生け花に使ってもきれいです」と上原さん



フウリンブッソウゲの生け垣もある。「この花は年中咲く。夏場の庭の彩りになっている」



秋口にはナシもたわわに実る。実はもちろん、白い小花も上原さんのお気に入りだ



紫色のトケイソウも「年中咲くよ」



庭に鎮座する、大きな石をくりぬいた水鉢。上原さんが幼いころから使われていた​


編集/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1787号・2020年4月3日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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