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2018年4月20日更新

肥料の選び方|イングリッシュガーデン

高温多湿の沖縄では育ちにくいとされる海外原産の植物を栽培し、自然な雰囲気のイングリッシュガーデンを目指す北めぐみさん。今月から沖縄でも育つナチュラルガーデン向きの植物や育て方を教えてもらう。


 

肥料のあげ方

皆さん、意外と知らないのが肥料こと。たくさん種類があって、どれを選んでいいか分からない…。という方が結構いらっしゃるようです。本当は紙面に掲載したかったのですが、入りきらなかったのでこちらで紹介します。

★元肥(もとごえ)…人間の食事にたとえると、まいにちの基本的なご飯!
植物が育つのに必要最低限の栄養素がバランスよく含まれているので、植え付け時には必ず入れます。一度入れると、効果は3カ月から1年持続します。土づくりや植え替えの際にも混ぜます。適正量なら根に直接触れても障がいは出ません。

★追肥…こちらはごちそうや、ご褒美デザートかな?
植えつけてから2週間ほどたってから与えます。粒タイプと液体タイプがあります。いずれも、植物の生育や開花を促進させてくれますが、与え過ぎはよくないので適量を守りましょう。
粒肥料は1カ月に1回程度、株元に施肥しましょう。粒タイプはゆっくり溶けるので持ちが良いです。直接、植物の根っこに触れると葉が変色したり、生育障がい(肥料やけ)が起こることがあるので表土の上から施肥してください。
液体肥料(濃縮タイプ)は1から2週間に1回程度、水遣りのついでに薄めて与えてください。液体タイプは即効性がありますが、流れるのも早いです。

★活力材…人間で言うところの、サプリメントです
液状や粉状のものが多く、水に薄めるか溶いて与えます。弱ってきた植物や根張りを促進したいときに施肥します。暑さや寒さなど、環境への抵抗力を付けたいときにも有効です。

よく、肥料に数字が表記されているのを見たことありませんか?
あれは植物が必要とする三大栄養素、チッソ、リンサン、カリウムなどの成分の比率です。
チッソ…葉や茎を育てる成分
リンサン…花付きや実を付ける成分
カリウム…根を強くする成分

です。

例えば、数字が左からチッソ・リンサン・カリウムとすると、
「10-10-10」と表記されていたら、すべて比率が同じということです。比率が同じ場合は、チッソが優位になるので花付きは劣りますが、苗を早く大きくしたい場合や花付きを求めない観葉植物などにはオススメです。比率のことをよく知らずに、この肥料ばかりをあげていると、株ばかり大きくなって花が咲かないということになりやすいです。

「6-10-5」と表記されていたら、リンサンが多いので花付きや実付きがよくなります。
「6.5-6-19」の場合は、カリウムが多いので根張りが良くなります。夏バテで弱った株を元気にしたいとき、挿し木の発根を促すのにも有効です。

三大栄養素ではないのですが、太陽の光が弱いお庭の植物にはマグネシウム成分配合のものを与えると、光合成を促すのでおすすめですよ。

このように、植物の状態を見極めて肥料を与えることで、効果が実感できるはずです。このほかにも、植物の健康を促す有効成分はたくさんあるのですが、難しい話はこれくらいにしておきますね。近年は植物の研究が進んでいて、三大栄養素のほかにも日々新しい肥料が開発されていますので、使いやすいものを探してみて下さい。

さてさて、有機栽培を目指している方には化成肥料(化学肥料)は土の中の良い微生物を少なくしてしまうこともあるので、代わりに鶏糞や骨粉など体や環境に優しい有機質の肥料を使うと良いと思います。化学肥料に比べつと効き目は穏やかですが、土の中にいる微生物のエサにもなるので土が肥えるという相乗効果もあります。
有機質の肥料も、花付き実付きをよくするリンサンなどの成分が含まれていますので、野菜や果樹にもおすすめです。最近では、においなども抑えて固形状になったものもあるのでベランダにも使えますよ。
 

エリシマムパープレア|バーバスカムサザンチャーム|ペンステモン・ブラックバード

エキナセア・チェリーフラフ|アスペルラ|バージニアストック

リナリアフラメンコ|ブルースター・ホワイト|ネメシア・ピンクレモネード


 

イングリッシュガーデン in 沖縄
●私の庭物語
●北さんのオキナワンガーデンダイアリー
●肥料の選び方
 


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1685号・2018年4月20日紙面から掲載

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スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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