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2024年5月17日更新
【人物紹介】もめない相続を全国に|全国幸せ相続計画ネットワーク共同代表の亀島淳一さん[ひと]
本紙の連載「相続計画始めよう! 地主・家主の生前対策」の執筆などでおなじみの亀島淳一さん(49)。長年の経験を生かして新システムを開発し、全国幸せ相続計画ネットワークを設立。「もめない相続を全国で広めたい」と語る。
新システムで特許取得
全国幸せ相続計画ネットワーク
共同代表
亀島 淳一さん
〈プロフィル〉かめしま・じゅんいち/1975年、嘉手納町出身。金融や不動産業勤務を経験。2010年、もめない相続をサポートしようと(株)シナジープラスを設立。その後、相続コンサルのシステム化に成功し、23年、全国の士業や専門家が集う「全国幸せ相続計画ネットワーク」を設立。共同代表に就任。
◆全国幸せ相続計画ネットワーク(事務局)中城村南上原1007 電話=050・1809・0106
ー組織の事業内容や理念は?
「全国幸せ相続計画ネットワーク」は、相続に関する高度な専門性を有する税理士、司法書士、弁護士などの専門家が集う組織です。
「相続で家族をもめさせない」「相続で優良財産を減らさない」「子や孫を将来お金で困らせない」の三つの目的を実現するため、「相続計画」という新しい考え方の普及啓発活動を全国で行っています。各地で無料相談会やセミナーを開催しながら、一つ一つのご家族に適した「相続計画」を作っています。
私は、身内の相続トラブルをきっかけに「もめない相続」の研究を始め、独自のシステム開発も行いました。現在では、全国各地で63社がネットワークの会員として活動中です。
ーシステム開発の理由は?
相続でもめる原因は、財産の分け方です。研究を進める中で、もめさせないための分け方、相続計画の作り方について、新しい理論を確立するところまではできたのですが、それには多岐にわたる専門知識に加え、複雑な分析やシミュレーションが必要であり、人間の力だけでは困難な部分がありました。
既存のシステムでは前述の三つの目的が果たせず、独自のシステム開発を決めました。ことし1月には特許を取得し、「相続人の満足度や納得感が得られやすい」と評価されています。
ーどんな人に知ってほしいか?
相続で家族をもめさせたくない、もめたくないという方はぜひご相談ください。特に、不動産は分けにくい上に本当の価値が分かりにくいので、もめる原因になりやすく、そうならないためには、生前対策が必要です。
「何から相談したら良いか分からない」という方も多いですが、それを整理して分かりやすくするのが私たちの役割です。
ー沖縄ならではの事情もある?
この1年で約100件の相続計画を作りましたが、県外の方で2割、県内で7割のお客さまが、相続税の納税資金が不足している状態でした。「親の代に相続税がかからなかったから大丈夫」と思い込んでいる人もいましたが、状況は変わっています。
特に沖縄は地価上昇率が高く、相続税が上がっている地域も多いです。また、相続税に関する法律も昔と変わっていて、相続税がかかる世帯は増えています。
ー今後の目標は?
もめない相続のための幸せ相続計画が全国でスタンダードになるよう推進していきたいです。相続計画は相続が近づいてからではなく、元気な時に作り始めることが大切なポイントです。
高度な専門性を持つ士業や資産の専門家が所属しており、相続についてワンストップで相談できる
県内でも会員が活躍中
相続無料相談会を開催
全国幸せ相続計画ネットワークの沖縄の士業会員には、税理士2社、司法書士1社、弁護士1社が名を連ねる。いずれももめない相続を目指す本格派。4月にはタイムス住宅新聞で毎月第3週に連載「相続計画始めよう!地主・家主の生前対策」をスタートした。
5月初旬には県内5カ所で相続無料相談会を開催。好評のため、期間を延長した。「相続について何から手をつけたらいいか分からない」「不動産の分け方のアドバイスがほしい」など、さまざまな悩みの相談があった。
6月も8日(土)~14日(金)に無料相談会を開催予定=上参照。事務局で受付、調整を行う。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」
第2002号・2024年5月17日紙面から掲載