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2025年6月6日更新

【企画特集】沖縄の木造住宅|木住いTECグループ

年々、沖縄での着工件数が増加する木造住宅。一口に木造といっても、建築事業者は自然素材や最新の建材・テクノロジーなどを組み合わせて、快適さと機能にもこだわっている。多彩な木造住宅を手がける8社を紹介する。

【木住いTECグループ】

坪60万~ 3社連携で実現

木製コースターの技術生かし

 
ハウスガードシステムで建てた木造住宅の室内。白を基調とした空間はあらわになった梁(はり)や階段など木の質感を生かした仕上がりに。赤嶺代表は「豊富な木材を用意していますので、使いやすい造作家具などもお任せください」と話す。


 木 造構造物が劣化する原因は実に多く、水分やシロアリ、木材腐朽菌などで腐朽が進む。高温多湿な沖縄ではなおさらだが、木造住宅のプロフェッショナル3社が連携する「木住いTEC」グループは耐候性・耐久性に優れた注文住宅を提供する。安全で長持ちする木造住宅のため、「ハウスガードシステム」を採用している。
その特長は①腐りにくい木「緑の柱」②特殊加工の金物③徹底したシロアリ対策だ。

赤嶺光一材木の赤嶺賢吾代表は「このシステムは高い耐久・耐候性などが認められ、住宅のほかに公共土木工事や木製ジェットコースターの大規模な建造物にも使われています」と説明する。


ハウスガードシステムを採用した木製コースター「ジュピター」。1992年に大分県別府市にある城島高原パーク(当時は城島後楽園ゆうえんち)内に造られ、今もなお現役で使われている

その頑丈さを裏付ける実験が行われ、「緑の柱」は劣化要因となる雨や日差し(紫外線)などに長期間さらされ続けても、腐らないことが実証されている。ヒノキ柱と一緒に行ったくされ試験=下写真=では、緑の柱は29年たっても腐食しなかったのに対して、ヒノキは1年たつとボロボロになっていた。


森林総合研究所内で、「緑の柱」(下右)とヒノキ柱(下左)を野ざらしで放置したくされ試験を行った

高耐久・耐候性がある「緑の柱」のカギは、木材の保存技術を確立してきた企業が開発した特殊な薬剤だ。人体・環境にやさしい薬剤を加圧注入することで、防腐・防蟻効果を高めている。建築士事務所なおよしの上原尚也代表は「優れた木材と規格寸法を考慮した設計・施工により、台風やシロアリなどから守る木造住宅が実現できる」と話す。


高性能仕様も対応

同グループは建築費が高騰する中でも、「手が届く価格で上質な木造住宅を提供したいと思い、設立しました」とヒロ・エンタープライズCoの村本宏也代表は力を込める。企画・建材調達・設計・不動産コンサルなど各社の強みを組わせることで、価格の適正化に努めている。「それぞれ沖縄で20年以上、木造住宅に携わっている。蓄積してきたノウハウやネットワークを共有することで、坪60万円のローコストから高性能仕様の木造住宅まで、施主の要望ごとに最適なプランを提案しています」と口をそろえる。


標準仕様でも充実

ローコストとは言いつつも、平屋・2階建ての木造住宅を提供。標準仕様は性能や保証ともに充実している。

屋根の野地板まで「緑の柱」を使い、さびに強いくぎや金物で固定。「木のくされや揺れによる接合部のゆるみも心配ない。住宅性能では耐震等級3相当や耐風等級2相当と最高位を取得しています」と上原代表。窓は断熱性の高いLоw-E複層ガラスで省エネ性能を高めているほか、「基礎と配管の隙間全てに防蟻剤入りのコーキング剤を使用。シロアリの進入路をシャットアウトしています」。

3人は「木造こそ沖縄に合う住宅だと信じて活動しています。住宅相談会&見学会も定期的に開催しているので、足を運んで空間を体感してほしい」と呼びかけた。


緑の柱などで建物の強度は確保しつつ、上写真とは一味違う内装仕上げも提案している


問い合わせは
木住いTECグループ「赤嶺光一材木内木住い事務局」
電話=098・853・1383


↓画像をクリックして、ホームページをご覧ください。



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毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」
第2057号・2025年6月6日紙面から掲載

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