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2026年1月23日更新
原始的でいて洗練されたデザインの陶芸 作者は沖縄で伝説の陶工の娘だった|アートを持ち帰ろう(57)
文/本村ひろみ
相反する魅力 共存する陶芸
原体験から培われた発想
「花器」
高さ14センチ 幅9センチ 口径2センチ
7500円(税抜き)
7500円(税抜き)
奇才と呼ばれた伝説の陶工がいる。國吉清尚。武士のような人物で空手家でもあった。逸話は多く実際に作品を見たことはないが、資料からみる器はかなり個性的だ。そんな國吉には娘がいて陶芸の道を歩んでいたことは知らなかった。
昨年11月、小禄にあるお気に入りのギャラリー&ショップ「HONNO PARK(ホンノパーク)」で陶芸作家・國吉真由美の作品を見た。独特な文様の花器、シーサー、ペット用の骨壺(つぼ)に楊枝(ようじ)入れ、ブローチにキャンドルスタンドなど、ひとつひとつの作品がそのイメージを超えた。造形のインパクト。原始的でありながら洗練されているデザイン。祈りのようなたたずまい。しばし目がとりこになった。國吉は「沖縄の赤土に含まれるマンガンを主に彩色に使い、土器のようなプリミティブな力強さと素朴さの中に遊び心のあるデザインを心がけ、古さと新しさや素朴さと華やかさ、繊細さと大胆さのように相反するものが共存する作品」を目指しているという。
陶芸家の娘
両親は國吉清尚と安子。父と母が陶芸家という環境で育ち、幼稚園のころは両親が作業する工房に帰宅して、原土に混ざっている小石を取り除く作業を手伝っては土でままごと道具を作って遊んでいたという。作品の曲線や装飾から感じられる楽しげな印象は、原体験の中で培われたものだろう。
彼女のインスタグラムに時おり投稿される家族の写真はキュンとなるほどノスタルジック。型にとらわれない発想で、これからも愛情あふれるファンキーな作品を作り続けてほしい。

「馬のオブジェ」
大:8センチ 小:4センチ
3500~4500円(税抜き)
3500~4500円(税抜き)

「ペット用骨壺」
高さ約8センチ 幅約6センチ
5000~6500円(税抜き)
5000~6500円(税抜き)

「キノコの楊枝入れ」
高さ6センチ 幅5センチ
3800円(税抜き)

「シーサー」
3800円(税抜き)

「シーサー」
約15センチ
12000円(税抜き)
12000円(税抜き)
作家近況
陶芸作家・國吉真由美
3月に兵庫県西宮「うつわギャラリー・ショップ空菴(くうあん)」で展示会予定。詳しい情報はインスタグラムで。
https://www.instagram.com/mayumi_kuniyoshi/

もとむら・ひろみ
那覇市出身。清泉女子大学卒業。沖縄県立芸術大学造形芸術研究科修了。ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2」でパーソナリティーを務める
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2090号・2026年01月23日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- キュレーター
- 本村ひろみ
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。











