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2020年11月6日更新

【ひと】独自の発想で住宅設計|奥原和明さん 建築設計室ant 一級建築士

住宅建築の設計や工事監理のほか、公共建築の実施設計なども行う、建築設計室antの奥原和明さん(39)。「自分にしかできない発想で、施主家族にマッチした建築をしていきたい」と話す。

施主にマッチした建築


奥原 和明さん
建築設計室ant 一級建築士



-建築を志した理由は?
ものづくりに携わりたかったからです。昔から手先を使う作業が好きで、高校生の頃には父親の仕事道具の電子部品を転用し、指輪などのアクセサリーを作ったりして小遣いを稼いでいました。

次第に「人とは違う発想で何かを作るのはおもしろい」と感じるようになり、家具などインテリアのカリキュラムがある学校に進学。そこで、法規や構造などの制約がある中、ゼロから作り上げる建築に興味が湧きました。

建築の道に進む決め手となったのは、先生に連れられて行った旅行。丹下健三氏による「東京カテドラル聖マリア大聖堂」など、建築家が手掛けた建築物を見学し、学生ながらも感動したことで建築を志すようになりました。

-心掛けていることは?
自分にしかできない発想をすること。例えば2世帯では、大きさの異なる分棟式の建物にして、家族構成の変化によって棟を交換する仕組みにしたり、玄関を半屋外のコミュニティースペースにしたりと、常識にとらわれず、柔軟に考えるようにしています。

だからといって決してトガったことをやりたいわけではなく、施主家族の状況にマッチするよう心掛けます。
また、建築士として施主と施工者の間に立ち、双方の意図をきちんと伝えてトラブルがないようにもしています。

-今後の目標は?
自分が関わることで、予算や敷地条件など、さまざまな課題がある中でも、施主の要望を反映し、快適に過ごせるような建築を手掛けたい。そのためにも、施主の話を丁寧に聞く、庶民派の建築士でありたいですね。



まちづくりにも参加
建築士会首里支部の活動で

県建築士会首里支部の副理事を務める奥原さん。活動の一環でまちづくりにも参加する。
2016年には、那覇市首里当蔵町にあった施設の跡地利用を考える委員会の委員長に就任。地域の歴史やまちづくりの状況調査、外国人観光客へのアンケートなどを実施した。住民参加型のワークショップでは「景観に配慮」「駐車場以外の建物」「敷地裏にある史跡と行き来できるように」といった意見も集約した。
奥原さんは「さまざまな縁もあり、現在はその場所に建設予定の『びんがた・首里織の拠点施設』の設計者として計画に携わっています。利用者はもちろん、地域の人たちにも、できてよかったと思われる建物になれば」と期待を込める。

住民が参加したワークショップの様子


おくはら・かずあき/1981年、南城市出身。沖縄職業能力開発大学校・住居環境課卒業。県内外の設計事務所で経験を積んだ後、2018年に建築士の妻と、建築設計室antを設立。一級建築士。17年には第3回沖縄建築賞で住宅部門奨励賞を受賞 
◆建築設計室ant 南城市佐敷字新開1-73 D室  電話098-955-5679

 

取材/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1818号・2020年11月6日紙面から掲載

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「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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