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2022年5月6日更新

沖縄|【ひと】造園業界の発展を目指して|金城 健太郎さん|(一社)日本造園組合連合会 青年部 部長

日本造園組合連合会青年部の第20代部長を務める金城健太郎さん(42)。「機械化が進む中でも手仕事がメインの造園業は、技術を習得する喜びがある。いろいろな挑戦をしながら、造園業界の発展を目指したい」と意気込みを語る。

若手技能者の育成に力



金城 健太郎 さん
(一社)日本造園組合連合会 青年部 部長


-日本造園組合連合会(以下、造園連)青年部とは?
各都道府県の造園業者で構成された日本最大の造園緑化団体「造園連」の下、造園業界の次代を担う20~40代の若者たちが集う組織です。2020年8月に設立40周年を迎え、現在の加盟数は全国34支部・670人で、県内からは約20人が加盟しています。

この組織の一番の魅力は、四季折々の自然豊かな国土で、北海道から沖縄までの部員がつながり技術を学べること。私自身も、活動を通して目にした全国の技術を吸収し、沖縄に持ち帰って広げたいと考えています。


-組織運営で心がけていることは?
若手が参加したくなるような魅力ある企画運営や雰囲気づくりです。コロナ禍で何かできることはないかと、全国の青年部が作庭した写真を募集して審査する「ガーデンフォトコンテスト」を企画し、今年も3回目の開催を予定しています。2021年3月には、青年部設立40周年事業として、日本三名園の一つである岡山後楽園で「古城」をテーマにした展示庭園の作庭を手がけました。


青年部設立40周年事業で、岡山後楽園に青年部の技術を結集して造り上げた展示庭園(金城さん提供)

-力を入れていることは?
若年者の育成と技術の継承。全国都市緑化フェアでの庭園出展は、それらを目的とした取り組みの一つ。今は、若い技能者が技術を体得する機会が少なくなっているので、造園連本部の親方を講師に招いて講習会形式で学べる場を作り、あまり使われなくなっている技術も絶やさないように引き継いでいます。

2017年には、若手が作庭できる機会を増やす試みとして「全国軽トラガーデンコンテスト」を開催しました。軽トラックの荷台に庭を仕立て、腕を競うというもので、大掛かりな庭園出展よりコストが抑えられ、作り込んでからそのまま会場に運べて片付けも簡単という手軽さがある。さらに、軽トラの荷台程度のスペースでも庭が作れるという今の住宅事情にマッチした提案ができるメリットもあり、今では全国にこの取り組みが広がっています。

-今後の目標は?
家庭という言葉にあるように、“家”と“庭”の両方がそろってこそ、調和の取れた環境になると思います。その庭を手がけている私たちの業界をより発展させるためには、スキルを磨きながら「自分たちはこんないい仕事ができる」ということを常にアピールしていかなければならない。仕事が広く認められ、多くの若者に「造園屋さんになってみたい」と言われるように、造園業の地位向上を目指していきたいです。


沖縄に適した庭提案
県内職人の技術向上も

金城さんが植栽を手がけた「AWAY沖縄古宇利島リゾート」の中庭。植物・石材の特性や環境に適した施工がされている


金城さんが取締役を務める金城グリーン(株)は、個人邸や公共施設、リゾートホテルなどの植栽工事において、沖縄特有の風土や環境に配慮し、在来植物や琉球石灰岩などの県産素材を用いた施工を提案している。また、うるま市にある国指定文化財「仲原遺跡」のかやぶき屋根のふき替えなどにも携わっている。

副支部長を務める造園連沖縄県支部では、赤土などを突き固める手法「版築(はんちく)」による土塀やヒンプン、琉球竹を使った在来工法の竹垣(チヌブ)などの講習会を開催。技術普及のほか、県内の職業能力開発校に造園や園芸の講師を派遣し、人材育成にも努める。多岐にわたり精力的に取り組む金城さんは「全国で得た技術を使いながら、一般の方にもアピールしていきたい」と意欲を見せる。


〈プロフィル〉きんじょう・けんたろう/1979年、うるま市出身。造園業に携わり23年。金城グリーン(株)の専務取締役。2021年6月、(一社)日本造園組合連合会の青年部部長、同会沖縄県支部副支部長に就任。一級造園技能士、一級造園施工管理技士。座右の銘は「一視同仁」。
◆金城グリーン(株) うるま市大田220-1 ◆問い合わせ 098・973・9717


第1896号・2022年5月6日紙面から掲載
取材/新崎理良子(ライター)

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