お住まい拝見+
2023年12月22日更新
[お住まい拝見+]思い出詰まった木|山口瞬太郎建築設計事務所
本紙の巻頭コーナー「お住まい拝見」や「こだわリノベ」で掲載しきれなかった設計の工夫や施主のこだわり、記者がおもしろいと感じたポイントなどを紹介する。(紙面連載「今月の表紙から・2023年12月」より転載)
思い出詰まった木

1階打ち合わせ室のテーブル。天板には、美しい木目のパオロサが使われている


ナーラを使った棚。街路樹だったが、道路拡張などで切られたもの。独特な形が生かされている
12月22日号(1981号1~3面)「風抜ける3層のハコ」
山口さん宅/山口瞬太郎建築設計事務所
中も外もコンクリート打ち放しで仕上げられた建築士・山口瞬太郎さんの自宅兼事務所。随所に使われた木材には、思い出が詰まっているという。
例えば、パオロサという木が使われた1階打ち合わせ室のテーブル。「知り合いの材木屋さんが、その仕事に就くきっかけになった木で、30年も大切にしていたもの」と山口さん。「自宅を建てるなら、ぜひ使ってほしい」と譲ってもらったが、切るのがもったいなくて、そのままテーブルの天板として使うことにしたという。
その隣の棚はナーラという木を使用。「シンガポールの街路樹だったため、ぐにゃぐにゃに曲がっていたけれど、せっかくなのでその形を生かすように加工してもらった」

3階洗面室の扉。廃材だったフローリングのサネ(つなぎ目の凹凸部分)をいくつも並べて作られている
撮影/泉公(ララフィルム) 取材/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1981号・2023年12月22日紙面「今月の表紙から・2023年12月」より掲載
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1981号・2023年12月22日紙面「今月の表紙から・2023年12月」より掲載