インテリア
2018年7月20日更新
任せて褒めて夫も巻き込む|家族でおそうじ大作戦[4]
お気に入り・楽にできる家電を使って
文・比嘉理絵(暮らしかたらぼ・おうちみがきトレーナー)
興味を持ったら意外と細かい
結婚して、特に子どもが生まれてからは、仕事をしながらも家事量が増えるばかり。時間に追われ、気付くとソファで寝落ちしていたり…。優しい夫のことだから手伝ってくれると思っていても、素直に「家事を手伝って」と言えずにいました。そのくせ「言われなくても手伝ってよね! 私ひとりパタパタしているのに気付いてよ」と、心の内で思うだけでなく、態度に出てしまうことも多々ありました。
そんなある日、夫が「何か手伝おうか」と声をかけてくれました。リビングの掃除機がけを頼んだのですが、掃除機が家具にガンガン当たる音が聞こえてくるし、時間がかかっている割に、角にホコリが残ったまま。クオリティーが低い。手伝ってくれてありがたいのも事実だけど、「そもそも手伝うってどういうこと? 家族なんだから夫婦一緒に家事や子育てもするんじゃないの?」なんて、感謝の気持ちと一緒に不満もグルグル。
しばらくして夫が、「今の掃除機は重いし、出し入れも面倒だから、軽くてサッとできるハンディータイプに買い替えない?」と聞いてきました。ここぞとばかりに、「ハンディータイプにしたら掃除を担当してくれる?」と聞き返すと、あっさりOK。買い替えた日から、ほぼ掃除機がけは夫の担当になったのです。時間を問わずホコリを見つけては掃除機をかけ、本体の手入れまでもしてくれるようになって…。意外と私より細かいかも(笑)。
意識切り替え 分担伝える
どちらかというと女性より家事の経験が少ない男性は、自分が使いたいものや、放り込むだけでできる食洗器や洗濯乾燥機などの家電を使うと参加率は高まるのかもしれません。
ここで私が学んだ「夫巻き込み術」を紹介。ひとつは、「言わなくても分かるはず!」から「伝えなければ分かってもらえない」と、切り替えること。「掃除機はこのエリアまでかけてね」など分かりやすく具体的に言葉にして伝えることを心掛けました。
もうひとつは、任せること。「ここはうまくできていないから」とやり直すと、誰でもダメ出しされているみたいで嫌になりますよね(気付かれない程度に手直しすることもありますけど)。クオリティーの問題は多少目をつぶることも必要です。
最後に、とても大切なのは、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることです。「やっぱりあなたのほうが上手ね」と、良いところに焦点をあててコミュニケーションをとることが、うまく家事に参加してもらえて長続きする秘訣(ひけつ)なのかもしれませんね。今では夫も自然と家事に参加してくれるようになっています。
<家族でおそうじ大作戦>
vol.6 家族の成長を感じる家事
vol.5 細分化し簡単な家事から
vol.4 任せて褒めて夫も巻き込む
vol.3 ゲーム感覚で楽しくが1番
vol.2 家事に巻き込む3カ条
vol.1 家族で「一緒に」が合言葉
執筆者:比嘉理絵(ひが・りえ)
合同会社暮らしかたらぼ。おうちみがきトレーナーとして同社のおうちみがきマイスターの指導にも当たる。4世代家族の中で、20歳から5歳までの1男3女の母。
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1698号・2018年7月20日紙面から掲載