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2021年12月3日更新

沖縄|【ひと】住まいのCO2収支ゼロに|藤川 巨治さん|(株)RCワークス 取締役社長

「RC-Z工法」の高断熱、高性能なRC(鉄筋コンクリート)造住宅を提供する(株)RCワークス。取締役社長の藤川巨治さん(71)は「住宅業界として社会に貢献したい」と、住まいのエネルギー収支ゼロを目指す。

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沖縄の住環境改善に尽力



藤川 巨治さん
(株)RCワークス 取締役社長



-今の仕事に就いた経緯は?
当社の創業者である冨岡昌文氏の呼び掛けで、1年半前、取締役社長に就任しました。本土の大手住宅メーカーを退任して2年ほどたっていましたが、冨岡氏とは旧知の仲。沖縄の住環境に貢献したいという昌文氏の熱意に私も心を動かされました。

沖縄ではRC造住宅が主流ですが、30~40代世帯の持ち家率は低い。地価高騰や所得などが影響していると考えられます。私は若い世代でも住み良い場所で自分の家を持つという夢をサポートしたい。

そのため当社では高断熱・高性能な「RC-Z工法」=下写真=によるRC造3階建てを、狭小でも利便性の高い土地に建て、メンテナンスなどライフサイクルコストも抑えた住宅を提供しています。


-心掛けていることは?
沖縄の住環境にどう貢献できるかを常に考えています。全社員が「沖縄の人々のためにローコスト・ハイクオリティーな住宅を造る」というポリシーを大切に行動できるよう、日々伝えています。

住宅業界としての課題でもあると思いますが、地球温暖化対策のため、建築時から省CO2に取り組み、高断熱・高効率な設備による省エネと、太陽光発電などを利用したエネルギー創出で住まいのエネルギー収支をゼロにするZEH(ゼッチ)を目指しています。しかし、その理解や普及はまだ進んでおらず、意識啓発が課題と考えています。


-今後の目標は?
若い世代の持ち家率を上げ、住宅業界全体で社会に貢献していくための話し合いや組織も必要。業界の問題意識を高めるためにも働き掛けていきたいと思います。


RC-Z工法の家 販売中
高耐久で環境に配慮

宮古島で計画している分譲物件のイメージ図

エーテック(株)は、学校や工場などに向けた「減災システム」を開発した。三重県の会社の特許技術をアレンジしたもので、一番近くにある地震探知機の情報だけを得ることにより、これまで数十秒~1分以上かかっていた地震などの発生情報を1秒以内に伝えられるのが特徴。

RCワークスは現在、那覇市安謝、糸満市潮平、宮古島で「RC-Z工法」による住宅を販売中だ。

「RC-Z工法」とは、コンクリート住宅建築における従来の型枠工事と違い、断熱材の付いた内枠と外枠の間に直接コンクリートを流し込む工法で、躯体は空気層のない一体型構造となるのが特徴。断熱工事などの主な躯体工事と代替でき、大幅なコスト削減も可能だ。

またベニヤ材を使った型枠が不要なので無駄な廃棄物を出さない他、空気層がないので結露やカビ、ダニも防げる。「壁がすべすべとして美しく仕上がる。従来工法では太刀打ちできないレベル」と藤川社長は胸を張る。詳細は同社ホームページ
http://www.rcworks.co.jp/
(株)RCワークス 豊見城市渡橋名279-2
電話098・987・0063


〈プロフィル〉ふじかわ・きょうじ/1950年、愛知県出身。県外の大手住宅メーカーに40年間勤務。67歳で退任。2年後、(株)RCワークス創設者・冨岡昌文氏の呼び掛けで、2020年、同社取締役社長に就任。趣味はゴルフ、登山。「沖縄にいるのにゴルフをやる暇がない」と残念そう。


第1874号・2021年12月3日紙面から掲載

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