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2024年1月26日更新

[お住まい拝見+]緩衝帯が開放感も演出|アトリエ・ネロ

本紙の巻頭コーナー「お住まい拝見」や「こだわリノベ」で掲載しきれなかった設計の工夫や施主のこだわり、記者がおもしろいと感じたポイントなどを紹介する。(紙面連載「今月の表紙から・2024年1月」より転載)

緩衝帯が開放感も演出

漆で仕上げた朱色のキッチンと黒色のテーブルがDKに鎮座。庇(ひさし)を約2㍍と深く取ったことで、雨でもガラス戸は開けたままで過ごせる

1月19日号「食事が楽しくなる家」
Hさん宅/アトリエ・ネロ


首里城などの文化財に使われる漆で仕上げたキッチンやダイニングテーブルが印象的なHさん宅は那覇市の密集地に建つ。建物に囲まれ道路沿いにありながらも騒音や窮屈さを感じさせないのは、外と内を緩やかにつなぐさまざまな緩衝帯を設けているからだ。建築士の根路銘安史さんは「室内にいながら街の音や雰囲気がほどよくもれ伝わってくることで、街中でも開放感を感じられる」と説明する。

例えば、花ブロックで囲んだバルコニーはダイニング・キッチン(DK)に隣接させ、道路に対する緩衝帯に。人目と騒音を遮りつつ、室内からは視線が抜ける。通りに面する階段室の窓を大きく取ることで、街路樹のフクギもDKからも見えるようにした=上写真□部。フクギは西日除けの役割も果たす
 

外観。住宅の西側(写真左側)には街路樹のフクギが立ち並ぶ
 

階段室。フクギの木漏れ日を感じながら上り下りできるよう、通り側の窓を大きくした
 

撮影/比嘉秀明 取材/市森知
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1986号・2024年1月26日紙面「今月の表紙から・2024年1月」より掲載

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