お住まい拝見+
2021年2月26日更新
[お住まい拝見+]いつも風が抜ける 閉めきらない造り
[お住まい拝見+]このコーナーでは、「お住まい拝見」や「こだわリノベ」といった巻頭企画で、掲載しきれなかった設計の工夫や施主のこだわり、記者がおもしろいと感じたポイントなどを紹介します。(紙面連載「今月の表紙から 2021年2月」より掲載)
いつも風が抜ける 閉めきらない造り
「景色をつなぐ住まい」|Tさん宅|㈲門一級建築士事務所
対面する大きな窓により、外から見たときに風景が抜けるTさん宅。風が抜ける工夫も見られた。
例えば、全体がトップライトになっている室内干し場では、人が通れない幅のジャロジー窓を対面させて設置。対面させることで風が通りやすくなっている。
浴室とトイレの間には外から入れない坪庭があり、その坪庭に面して浴室とトイレの窓を設けた。窓を開ければ換気できるため、湿気もたまりにくいという。
さらに、干し場から、ウオークインクローゼット、洗面室、浴室まで、一直線に配されているため、干し場と浴室の窓を開ければ、それら全体に風が抜け、換気される。
建築士の金城司さんは「開け放したままでも安心して外出できるよう配慮したので、常に換気できる。閉めきらない造りを意識した」と話した。
トイレ。左手の坪庭に面した部分に窓があることで、実面積以上の広がりを感じる。窓からは光も入ってくる
浴室。右手に坪庭があり、窓を開ければ、入浴後の湿気も出ていくのでカビ対策にもなる。さらに、直線上にある室内干し場の窓も開ければ、より風が抜けやすくなる
室内干し場。写真右手のジャロジー窓の対面にも、同じ窓がある。両方開けることで風が抜け、洗濯物も乾きやすくなる
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1834号・2021年2月26日紙面「今月の表紙から 2021年2月」より掲載
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この記事のキュレーター
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- 出嶋佳祐
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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。