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2018年12月7日更新

土地の境界 建築前に確認を|すまいのQ&A

土地や住まいに関するトラブルをQ&A方式で説明する当連載。今回からは、土地家屋調査士に土地の境界問題について解説してもらう。土地家屋調査士の花城康喜さんは、「土地の境界線は、ブロック塀や擁壁通りとは限りません。土地を取得するときは、事前に境界を確認することが大切です」と話す。

住宅を建築するにあたり、土地を購入、あるいは親族から譲り受けて建築することが大半だと思います。例えばその土地に敷地囲いの古いブロック塀があったとしても、その塀が必ずしも境界と一致しているとはいえません。だからこそ、土地を取得するときには事前に境界を確認することが大事なのです。今回は、土地の境界について説明します。

正しい境界の位置って?

Q.正しい境界の位置は、どう確認するのですか?

A.土地の境界を明確にするには専門的な知識、技術が必要です。正しい境界のもととなる資料は法務局等にあります。登記簿、公図(地籍図ともいう)、地積測量図、土地所在図などです。国民の戸籍謄本と同じく登記簿にも土地や建物の生い立ちが分かる情報が記載されています。土地家屋調査士は法務局などで境界に関わる諸資料を収集し、測量した当時の境界を忠実に復元し、正しい位置を確定します。

 

確認は隣接地主も一緒に?

Q.敷地境界を確定する時には、隣接地主の立ち会いが必要と聞きました。なぜですか?

A.沖縄県は先の大戦で登記簿、地図などが焼失しました。戦後まもなく土地境界確認作業が開始され昭和30年代から平板測量で図面化され、その当時の図面が今でも利用されています。その図面には現場の詳細が記載されていません。

例えば、境界がブロック塀の内側か中心か、あるいは外側なのかまで分かるような精度はありません。ブロック工事をした当時の聞き取り調査などをし、境界の位置を特定、確認するためにも隣接地主の立ち会いは必須なのです。


境界トラブルを防ぐには

Q.測量をして境界確認も済んだのですが、時がたてば、また境界トラブルなどが起こらないか心配です。

A.トラブルの多くは、境界があいまいなために起こりますから、きちんと確定することが大切です。
 
土地の売買時に、測量や隣接地主との立ち会いを行って法務局に分筆登記申請などをすれば、「地積測量図」が永久保存されます。「地積測量図」は何人でも閲覧できます。

 
法務局への登記手続きが必要ない場合でも、測量成果品(地積測量図、立会証明書など)は大切に保管してきましょう。正しい境界を示す適正な資料があれば、トラブルを防ぐことができます。

土地の境界線(公法上の筆界)は必ずしも現地のブロック塀や、擁壁通りとは言い切れません。古い屋敷囲いなどは、建築当時、測量を入れずに屋敷囲いをして公図上の線と一致しなくなった場合があるからです。

 
また、境界線の屈曲が多く、互いの面積を同等にしながら真っすぐにブロック塀を建て、分筆、交換登記などをせずに使用したまま子供の世代に引き継がれるなど、後々トラブルのもととなるような状況もあります。

土地の名義変更をする前に、その土地の測量および「境界標識の設置」が現地になされているか、隣接地主との立ち会いがされた土地家屋調査士作成の「立会証明書」が備わっているか、それに基づく土地家屋調査士作成の「地積測量図」があるかを確認していただき、安心して夢のマイホーム造りを行ってもらいたいものです。


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県土地家屋調査士会と沖縄弁護士会では合同で、「おきなわ境界問題相談センター」(那覇市泉崎2-1-4・大建ハーバービューマンション401)を開設し、境界についての相談に無料で応じている。相談は事前に電話予約が必要。相談日は第2・4水曜日の午前10時~午後4時
098-836-6767(電話予約の受け付けは平日の午前9時~午後5時)


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1718号・2018年12月7日紙面から掲載

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