劣化のサインを探せ!|インスペクションで解明 住まいのミステリー 第24話「セルフチェックのすすめ」|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

沖縄建築賞アーカイブ

家づくりのこと

家づくり

2025年3月21日更新

劣化のサインを探せ!|インスペクションで解明 住まいのミステリー 第24話「セルフチェックのすすめ」

文・下地鉄郎(インスペクション沖縄メンバー、既存住宅状況調査技術者)

住宅の劣化状態などを調査して報告する「インスペクション(建物診断)」。今回は番外編として、セルフチェックのすすめを紹介。「自分で劣化状態を確認した上で各専門家に相談すると、納得のいく修繕・改修工事につながる」と下地さんはアドバイスする。

   第24話「セルフチェックのすすめ」
劣化のサインを探せ!



  安あおる改修詐欺

最近、修繕や改修に関する詐欺の報道を目にする。住人の思い込みや無知につけこみ、不安をあおって高額な請求をする。請求に見合う工事であればよいが、中には不適切な工事や不必要な工事を行うケースもあるという。

人間の身体と同じように、建物の状態を客観的に知っているのは住人とは限らない。目に見えない劣化症状もあるため、専門知識や専用道具がないと確認できないことも多い。

ただ、住人もおおよその劣化症状のサインや修繕・改修方法についての情報を収集し、日頃からセルフチェックはできる。おおまかなチェック項目は左表。項目が多く、分からない内容もあるかもしれないが、何度かチェックを繰り返すうちに、何らかの経年変化や劣化症状のサインを見つけられるようになるはずだ。

しかし、セルフチェックだけでは限界がある。例えば経年変化なのか劣化症状なのかが見分けがつきにくい場合も多い。その場合、すぐに修繕・改修の見積もり依頼をするのもよいが、各専門業者へ相談したり、建物診断業者へ相談をしてから見積もり依頼をすると、より納得のいく工事になると思う。
「OKINAWA型中古住宅流通研究会」資料



しもじ・てつろう/1級建築士。(株)クロトン代表取締役
電話=098・877・9610

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2046号・2025年3月21日紙面から掲載

この連載の記事

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2526

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る