企業・ひとの取り組み
2025年2月21日更新
【人物紹介】活動の周知と会員連携図る|沖縄県相続診断士会 会長の桃原森太郎さん[ひと]
今年1月、前会長である崎原敏子さんからバトンを受け取り、入会2年目で沖縄県相続診断士会の会長に就任した桃原森太郎さん(38)。「相続は誰に相談していいか分からない方も多いと思う。相続診断士に相談する選択肢があることを知ってほしい」と力を込める。
活動の周知と会員連携図る

沖縄県相続診断士会
会長 桃原 森太郎さん
〈プロフィル〉とうばる・しんたろう/1986年、北谷町出身。沖縄国際大学卒業。相続診断士。沖縄・東京で活躍している2人のコンサルティングマスターとの出会いから、相続専門の不動産コンサルティングマスターを志す。今年1月から沖縄県相続診断士会の会長に就任。
◆沖縄県相続診断士会
沖縄県読谷村古堅74-2(A&Yマンション B2)
電話=070-5534-9540
-相続診断士と会の活動内容は
相続診断士は相続の基本的な知識を身につけ、相談者の相続に問題点がないかを診断できる資格。
そして県相続診断士会では、会員の資質向上を目的に毎月第3木曜日に勉強会を開催しています。勉強会では、相続診断士の資格を持つ県内外弁護士、税理士、司法書士などの士業の方々を招いてのセミナーや、会員が受けた相談事例の共有などを行っています。相続診断士会には士業だけでなく、保険業や不動産業などさまざまな職業の方がいるので、各専門家の知見を得ることができ、とても参考になります。今後は参加者を増やすために、オンラインでの参加も可能にしたいです。
また、2月からは実例を基にしたディスカッション形式の意見交換も取り入れます。話を聞くだけの受け身の勉強ではなく、自分ならどうするかを考え、さらに他業種のアプローチを聞くことで、より相続問題の理解を深める狙いがあります。

県相続診断士会のメンバー。桃原さん(前列中央)は「相続診断士一人一人のスキルアップが目標」と語る。
-会長就任の経緯は
前会長である崎原さんからお話をいただきました。自分も含めてなのですが、ここ数年で若い相続診断士の方も増えてきました。最初に崎原前会長から打診されたときはキャリアの浅い自分でいいのか悩みましたが、前会長の「これからは次の世代に引っ張ってもらい、県相続診断士会を盛り上げてほしい。そして、相続が争続にならないようサポートしていってほしい」という思いを受け取りました。
-相続診断士として心掛けていることは
相談者の状況や思いに共感し、受け止めて聴く「傾聴」を心掛けています。相続診断士の仕事は、相談者の悩みを聞くことから始まります。複雑に絡み合った問題を丁寧に傾聴して、一つ一つ整理し、問題ごとに適切な相談先へ連絡をする「相続の最初の相談窓口」として相談者に寄り添っていきたいです。
-今後の目標は
会長としての目標は、一般の方に相続診断士の活動を広めること。その第一歩として、私のブログに県相続診断士会の会員一覧を作成している所です。顔写真や得意分野などを掲載しており、相談先の助けになると思います。取り組みを発信するために、今後も情報を充実させていきたいです。
私個人の目標は、相続診断士としてもっと知識を増やすこと。試験で必要な知識と実際の相談対応は全くの別物。より経験を積んで、相談者にとって最善の選択肢を提供できるよう精進します。
毎月勉強会を開催
全国組織の強み生かす

勉強会の様子。昨年11月は京都の弁護士から沖縄相続の特徴などについて学んだ。
県相続診断士会では、毎月第3木曜日に勉強会を開き、相続診断士の資格を持つ弁護士や司法書士らによるセミナーや会員同士の情報交換などの自己研さんを行っている。
昨年11月は、京都から弁護士を招き「沖縄から目指す笑顔相続の実現と今後」についてのセミナーを行った=写真。桃原さんは「セミナーでは、県内の仕事の段取りが甘いことを指摘された。県外からの意見が聞けることが全国組織の強みだと思う」と話す。
また「昨年10月時点で全国に4万9千人、沖縄県内には700人の相続診断士がいる。しかし、普段の勉強会の参加者は20人ほど。もっと参加人数を増やしたいと思っている。今後はオンラインでの参加も可能にして、より多くの県内の相続診断士が学び、つながれる場にしたい」と参加を呼びかけた。
県相続診断士会では、毎月第3木曜日に勉強会を開き、相続診断士の資格を持つ弁護士や司法書士らによるセミナーや会員同士の情報交換などの自己研さんを行っている。
昨年11月は、京都から弁護士を招き「沖縄から目指す笑顔相続の実現と今後」についてのセミナーを行った=写真。桃原さんは「セミナーでは、県内の仕事の段取りが甘いことを指摘された。県外からの意見が聞けることが全国組織の強みだと思う」と話す。
また「昨年10月時点で全国に4万9千人、沖縄県内には700人の相続診断士がいる。しかし、普段の勉強会の参加者は20人ほど。もっと参加人数を増やしたいと思っている。今後はオンラインでの参加も可能にして、より多くの県内の相続診断士が学び、つながれる場にしたい」と参加を呼びかけた。
取材/伊波克朗
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」
第2042号・2025年02月21日紙面から掲載