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2023年12月22日更新

沖縄で見つけた私の幸せ|大坂美恵子さん((株)ミント缶ジャパン代表取締役)|家々人々[140]

沖縄をイメージしたポップなイラストが人気の「OKINAWAミント缶」。企画開発した(株)ミント缶ジャパン代表の大坂美恵子さん(48)は、グローバルな経験をもとに、「沖縄の魅力を発信したい」と瞳を輝かせる。

沖縄で見つけた私の幸せ

おおさか・みえこ/1975年、中国南京生まれ。中学進学時に帰国し東京に暮らす。大学卒業後、商社のバイヤー、自動車メーカーのマーケティング担当などを担当。結婚、育児のため神奈川に生活拠点を移すが、2015年、家族で沖縄へ移住。20年、貿易会社(株)ブルーリンクを設立。23年、(株)ミント缶ジャパンに社名変更。


■沖縄移住までの経緯は?

生まれは中国の南京。帰国後、中学からは東京で暮らしました。大学卒業後、商社や自動車メーカーで、中国に関わるプロジェクトやマーケティングを担当していました。そのほか、カナダ留学をしたり、海外旅行も好きで、あちこちに行っていました。

結婚・出産後は子育てのため横浜に移りましたが、東日本大震災で沖縄移住を決めたんです。住まい探しに4年ほどかかり、やっと沖縄に移り住めました。
 

子どものころの住まい

中国の南京に、両親、姉、弟の5人家族で暮らしていた。家は、バス停のすぐ横にある脇道を入ったところにあり、中庭も兼ねた通路を囲むように数世帯が軒を連ねていた。トイレは男女別の共同で「仕切る壁や扉はなく、3人ほどが一緒に会話しながら用を足す光景もあった」と大坂さん。


■沖縄生活の感想は?

中国と沖縄は、食べ物や言葉が似ていることが多いんです。豚肉や昆布、空芯菜をよく食べるし、魚のことを「イユ」と言うなど、思わぬ共通点が面白いです。

沖縄の人の生き方も大好き。例えば、東京ではエスカレーターの左に立つのが暗黙のルールだけど、沖縄は自由というか、真ん中に立つ人に対して「端に立てよ」みたいな強要はしない。寛容なところがとても良いですよね。

自分と向き合う機会が増え、気付きを得ることもたくさんありました。


■中国をはじめ、各国を旅しての気付きもあったとか

私は未知の世界に興味があり、旅が好き。旅先では私の常識なんて大したことないと気付かされます。ブータン旅行に行ったとき、年若いガイドの「何が幸せかは、その人次第」という言葉にハッとしました。以前は人と比べたり、「母親はこうあるべきだ」という枠にとらわれたりしていましたが、自分の幸せは心の持ちようで変わると思うようになりました。

日本の女性は自分の人生より、家族を最優先にしがち。もちろん、それが本当にやりたいことなら良いですが、そうでなかったとしても自分を後回しにしがちのように感じます。

中国に住んでいたころは冷蔵庫や洗濯機もなく、母は仕事をしながら家事をこなし、週1日しかない休みも家事に追われていました。

それをそばで見ていたこともあり、「家事は完璧でなくていい。家族皆でできるようにして、自分の人生を歩むことも大事」と今は思います。


■今後の目標は?

仕事を通し、大好きな沖縄の人、文化、自然を世界にアピールしていきたいです。そしていつか、「沖縄に貢献した一人」として認められるようになりたいです。


開発商品が話題に
2021年、沖縄の新しいお土産品として「OKINAWAミント缶」を企画開発。半年で販売にこぎつけ5万個を発売するなど話題に。23年、県優良県産品に認定された


 
◇    ◇    ◇

 
ホッと空間
世界の料理を楽しむ台所
 


「食べることが好きで、よく料理しています。和食、中華のほか、旅先で覚えたタイ料理や韓国料理などもよく作ります」と大坂さん。「家族からは春雨、卵、干しエビを入れた特大餃子(ギョーザ)
=下写真=が人気」とにっこり。


取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行 週刊タイムス住宅新聞
第1981号・2023年12月22日紙面から掲載

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