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2024年12月27日更新

【プロがつくる庭】御簾垣にのぞき窓 奥行きと驚き演出|㈲ナカムラ造園土木

施工/㈲ナカムラ造園土木
金武観音寺(金武町)

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 金武観音寺(金武町) 施工/㈲ナカムラ造園土木 

御簾垣にのぞき窓 奥行きと驚き演出


御簾垣に囲まれた庫裏の庭。白いサビ砂利、那智黒石、長方形の石を敷き詰めた延段など多彩な石が彩りになっている

外の緑と調和 境内の庭
堂々とそびえ立つ「金武観音寺のフクギ」を横目に、境内の奥へ足を進めると御簾垣(みすがき)が見えてくる。170センチほどの高さの竹垣で、庫裏(くり)(住職の自宅)の建て替えに合わせて作られた庭を囲う。

御簾垣の間から中をのぞくと、2色の砂利のコントラストが印象的な和風庭園が広がる。竹垣沿いには美しい枝ぶりのリュウキュウマツやクロキが並び、外の迫力ある緑とはまた違った、洗練された雰囲気に驚く。


御簾垣の中央にはのぞき窓がある。「外の庭と一体になるように設けた」と庭を手掛けたナカムラ造園土木の仲村弘喜さん。小さな窓から見える、外の濃い緑が奥行きを感じさせている。
 

中央のマツのそばにはのぞき窓がある。外の景色を切り取り、庭に奥行きを与えている


外の庭も庫裏の庭と一緒に仲村さんが手掛けた。大きな石組みで自然を模した枯山水。土を押し固める「版築(はんちく)」という手法で作った土塀や、先々代の住職が植えた竹が力強さを感じさせる。

間もなく新年。初詣に訪れながら、内外二つの庭を観賞してみては。



外側から看た御簾垣。ゆるく目隠しされているが、のぞき窓などから中を見ることができる

金閣寺垣で囲われた外の庭。石組みで自然を模す「枯山水」をメインにしながら、竹や版築土塀など、もともとあった素材も生かして造られている


作庭/㈲ナカムラ造園土木 
電話/098・964・5670
 


取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2034号・2024年12月27日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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