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2024年11月8日更新

公園などに生育する2種|イガトキンソウ、タイワンハチジョウナ|身近で見られる帰化植物⑳

文・写真/比嘉正一
海外から入ってきて、今では県内で普通に見られる帰化植物を解説。今回はキク科の「イガトキンソウ」と「タイワンハチジョウナ」を紹介します。タイワンハチジョウナの新葉は食べることができ、白あえにしてもおいしいそうです。

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公園などに生育する2種
「イガトキンソウ」「タイワンハチジョウナ」

イガトキンソウ(南アメリカ原産)
地面をはうように葉を広げる「イガトキンソウ」
 
名前の由来にもなっているイガ状の果実。服や動物などにくっついて生育地を広げる

 

イガ状の果実

イガトキンソウは、南アメリカ原産で、地面から茎はほとんど立ち上がらず、はうように束状の葉を広げます。そのため高さは5~10センチほどにしかなりません。

葉は深く切れ込んだ形です。果実は名前の由来になっているイガ状の球形で茎や枝の節部につきます。

県内にいつごろ入ってきたかは不明です。最近では公園、路傍に見られます。イガ状の果実が靴や服、タイヤなどに付着して生息地を拡大していったと考えられます。

駆除の対象になっている「メリケントキンソウ」によく似ていますが、メリケントキンソウよりも果実のイガが鋭くありません。
 

タイワンハチジョウナ(台湾~インド原産)


タイワンハチジョウナの新葉

 


たんぽぽによく似たタイワンハチジョウナの花

 

新葉は食べられる

タイワンハチジョウナは、その名の通り台湾やインドが原産です。

高さは40~120センチほどに成長する1年草です。葉は細長いヘラ形で、長さ7~25センチほどあり、縁に鋸歯(のこぎりば)があります。花は黄色でタンポポによく似ています。

いつごろ沖縄に入ってきたかは不明ですが、公園、畑、路傍などで普通に見ることができます。 新葉はハルノノゲシと同じく食べられます。以前、タイワンハチジョウナの葉を刻んで、豆腐を加えめんつゆで味付けした白あえを食べましたが、とてもおいしかったです。
 

タイワンハチジョウナの新葉を使った白あえ。とてもおいしかった
 


 

11月~12月の公園情報


【中城公園(中城村)】
◆帰化植物自然観察会

日時/11月16日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円
定員/15人(小学生以上対象)
講師/比嘉正一氏(学芸員)
 中城公園内を散策しながらナス科を中心とした帰化植物を見つけて、生育の様子や特徴、エピソードなどを解説する。
電話=098-935-2666


【浦添大公園(浦添市)】
◆帰化植物自然観察会

日時/11月23日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円 
定員/15人(小学生以上対象)
講師/比嘉正一氏(学芸員) 
 浦添大公園内を散策しながらナス科を中心とした帰化植物を観察する。どんな場所にどんな種類が多いかも紹介する。
電話=098-873-0700


【沖縄県 県民の森(恩納村)】
◆食べられる野草の自然観察会

日時/12月7日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円
定員/15人
講師/比嘉正一氏(学芸員)
 県民の森を散策しながら食べられる野草、毒植物の観察を行う。


【名護城公園(名護市)】
◆海を渡るするチョウ・アサギマダラの話

日時/12月14日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円 
定員/10人(小学生以上対象)
講師/比嘉正一氏(学芸員) 
 鳥が渡りをするように、チョウも海を渡り移動することが分かっています。渡りをするきっかけや調査方法、調査結果などを解説する。
電話=0980-52-7434

※諸事情で日時が変更になる場合があります。問い合わせ先にご確認ください。
 


比嘉正一さん
執筆者
ひが・まさかず/1956年浦添市生まれ。月刊誌「緑と生活」、東南植物楽園勤務を経て沖縄県県民の森(恩納村)の所長、沖縄昆虫同好会会長、NPO法人沖縄有用植物研究会理事

毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第2027号・2024年11月8日紙面から掲載

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