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2024年11月1日更新

【プロがつくる庭】庭にメリハリ 竹垣いろいろ|(有)ナカムラ造園土木

作庭/(有)ナカムラ造園土木
今回は竹垣にスポットを当てて紹介する。

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庭にメリハリ竹垣いろいろ

今回は竹垣にスポットを当てて紹介する。造園に携わり約50年の大ベテラン、ナカムラ造園土木の仲村弘喜さんいわく「竹垣にはさまざまな種類があり、余計なものを隠す『遮へい垣』や、景色を見せつつメリハリを付ける『透かし垣』など庭園の演出に欠かせない。だが近年は作る機会が少なくなり、技術の継承が難しくなっている。多くの人に知っていただき、庭に活用してもらいたい」と力を込める。紙面で紹介している竹垣はすべて仲村さんが手掛けた。「本物の竹の方が風情が出るけれど、過酷な環境の沖縄ではすぐ傷んでしまう。人工竹も利用しながら楽しんでほしい」と話した。

 

 金閣寺垣  足元垣で最上部に半割竹


その名の通り、京都の金閣寺に設けられたのが原型。低めの竹垣で、通路と庭との境目などに用いられることが多い。上部に半割竹の玉縁がかぶさっているのが特徴。下の四つ目垣に似たシンプルな作りだが、品格を感じさせる

 


格子状に竹を組み合わせた最も単純で一般的な「四つ目垣」と金閣寺垣を組み合わせた庭園。写真左の四つ目垣は、奥行きを演出するため、あえて縦の竹の高さを変えている。これらの透かし垣は圧迫感なく境界をつくることができる



 光悦寺垣(こうえつじ)  曲線が特徴


京都の光悦寺を発祥とする竹垣。竹のしなやかさを生かした、なだらかなカーブを描く形が特徴。存在感があり、庭の点景物として用いられる


 建仁寺垣(けんにんじ)  代表的な遮へい垣

向こう側が見えない遮へい垣の代表。京都の建仁寺が発祥とされている。縦に規則正しく並んだ竹が美しい。途中のシュロ縄もアクセントになっている。 

 


シンプルなつくりの建仁寺垣をアレンジ。通常、立子に対し垂直に組む「押縁」をランダムに並べてリズムを付けた



 御簾垣(みす)  すだれのように目隠し
細い竹を、横向きに隙間なく並べた遮へい垣。簾(すだれ)に似ていることが由来。目隠しをしながら、洗練された上品な雰囲気をかもす。和モダンな住宅にもマッチする


遮へい垣にあえて隙間を作った創作垣。灯籠の形の隙間から、灯籠がのぞく、しゃれの効いた仕掛け


 チ二ブ垣  沖縄特有の竹垣
竹をひし形に編んだ沖縄特有の竹垣「チニブ」。隙間が大きく、風通しも良い


国立劇場おきなわの印象的な外観は、この「チニブ」をモチーフにしている

製作/(有)ナカムラ造園土木
住所/金武町屋嘉2432
電話/098・964・5670


取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2026号・2024年11月01日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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