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2024年3月29日更新

【人物紹介】理想の家を全力サポート|(株)アーキラボ ラフィット 取締役の嘉手苅麗子さん[ひと]

週刊タイムス住宅新聞の連載「今ある家をバージョンアップ」の執筆でおなじみ(株)のアーキラボ ラフィット取締役 嘉手苅麗子さん(43)。「施主の身近な存在となり、一緒に楽しみながら家づくりをしたい」と語る。

一人で何役もこなす


(株)アーキラボ ラフィット
取締役
嘉手苅 麗子さん


〈プロフィル〉かでかる・れいこ/1980年、読谷村出身。2016年、リノベーション、リフォームなどを行う(有)トクマサ工業La.fit入社。20年、(株)アーキラボ ラフィットに移行し、取締役に就任。資金計画、空間デザインなどを担当。22年、社内にリノベーション事業部「RENOBEES」を設立。宅地建物取引士、FP、ライフオーガナイザー。

◆(株)アーキラボ ラフィット 沖縄市赤道1-3-2-2F 電話=098-988-5128



-仕事の内容は?

当社は既存建物の利用や再生計画などリノベーションを中心に扱っており、私は主に資金計画やライフプランを作成。照明やインテリアデザインの提案などを担当しています。代表で建築士の徳里政俊が設計、工事管理、積算、見積もりなどを行っていて、家造りから暮らしまで、トータルでサポートしています。

特に大切にしているのが、デザイン、住み心地、価格の三つのバランス。私はライフオーガナイザーの資格や主婦の経験も生かし、快適で効率的な暮らしやすい空間を提案するのも大きな役目です。施主側により近い目線で寄り添う存在でありたい。親近感を大切にし、施主ご家族の何げない一言からも気持ちをくみ取り、代表と共に考え、提案に盛り込むようにしています。


-いろいろな役割を担っているんですね。

前身のLa.fit時代から少人数でやっているので、それぞれが必然的に精鋭化していきました。創業当初から、ホームページなども自分で構築したし、2022年11月8日にリノベーション専門部門のRENOBEESを開設したとき、そのロゴデザインも担当したんですよ。「幸せを運ぶ」象徴とされるミツバチを基本モチーフにして、設立日の11を触覚に、8は横にして無限大や循環を表現しました。代表と夜中まで作業し、完成するまで苦労しましたが、とても気に入っています。


-仕事のやりがいは?

新築と違い、リノベーションは過去の思い出や経験が建物に残っています。私たちはその思い出に寄り添いながら、新たな暮らしを施主ご家族と一緒につくっていく。だからこそ、ご縁が続くし、やりがいもあります。

当社で関わった施主の皆さんとは、引き渡し後も食事をしたり、交流が続いたりしているのがほとんど。その中には、手紙をいただくこともあります。ある方から、「これまでの人生の中で、嘉手苅さんたちと家づくりの打ち合わせをしていたあの時間が一番楽しかった」と言葉をもらったときは、リノベーションという仕事が持つ意義や影響力に改めて驚き、とても感動しました。そんな手紙類は今も大切に保管しています。


-今後の目標は?

将来は飲食店や塾など、地域コミュニティーの形成にもつながるような事業を展開するのが夢です。ただ、社内外での意思疎通に影響が出るような事業拡大は避けたい。これからも、お客さまとの心の距離は近く保てるよう取り組んでいきたいです。

 
昨年完成したモデルルーム。近年の環境への意識の高まりを受け、沖縄の気候に特化した省エネ型となっている




リノベ普及に尽力
協議会沖縄支部で広報担当
リノベーション・オブ・ザ・イヤー2023にエントリーした同社の事例

2009年、消費者が安心して既存住宅を選べる市場をつくり、既存住宅の流通を活性化させることを目的に全国の事業者が集い「リノベーション協議会」が設立された。(株)アーキラボ ラフィットは、20年の沖縄支部設立に尽力。同社の徳里代表が支部長を務めている。

嘉手苅さんは事務窓口業務や広報を担当。メディアでの執筆などでリノベーションの普及に力を注ぐ。

全国のリノベ事例から、その年のナンバーワンを決める「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」で、同社は3年連続ノミネートを受けるなど高い評価を受ける。「他社の取り組みから刺激を受けたり、交流や意見交換できたりすることもいい経験。いつかは受賞したい」と笑顔で話す。


取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」
第1995号・2024年3月29日紙面から掲載

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