企業・ひとの取り組み
2021年3月19日更新
【ひと】正直対応で取引を円満に|金城貴士さん|(株)REGATE|代表取締役
本島中南部の不動産売買を手掛ける(株)REGATE(リゲート)は、人工知能(AI)でおよその不動産価格を査定する「AI査定」も提供。代表取締役の金城貴士さん(39)は、「ごまかさない対応で必ず円満な取引にする」と力を込める。
データに基づいたAI査定
金城貴士さん
(株)REGATE|代表取締役
-会社設立のきっかけは?
昔から何かで独立したい気持ちはありました。そんな中「不動産に携わって10年」「40歳という節目を迎える」などいろいろなタイミングが重なり、起業を決めました。
でもせっかくなので他とは違うことをしたかった。そこで取り入れたのがAI査定。敷地条件などは含まれませんが、地番や面積を入力するだけで、不動産のおよその価格が分かるシステムをホームページで無料公開しました。
-なぜAIで査定を?
不動産査定はベテランの不動産業者でも難しいからです。さらに、売却の媒介契約を得るためだけに、相場よりも高く査定する業者もいるなど不透明な部分も多い。
しかし、過去の取引データを基にした自動計算なら、公平で、一般の人も利用しやすいのではと考えました。そのため12万地点に及ぶデータをコツコツと入力。今もデータは増え続けています。
-モットーと今後の目標は?
自分の周りに来た人だけでも満足させる。例えば、ニオイや事故履歴、近隣トラブルなども正直に伝えますし、自分が扱っていない地域なら、その地域に強い業者に引き継ぐこともあります。お客さんの悩みや不満に対して、一つ一つきちんと対応することで喜んでもらえるし、次の紹介につながったりもします。
実際のところ、AI査定よりも、不動産のコラム=左参照=や紹介による問い合わせがほとんど。信用とクチコミが大切だと実感しています。
今後はそんな円満な取引をまねする業者が出てくるよう、丁寧な事業を続けたい。そして業界全体が、誰にとってもストレスのないものになればいいですね。
ウェブで不動産コラム 業者視点の幅広い情報
金城さんがコラムを書いているREGATEのホームページ。AI査定もここからアクセスできる
不動産のことをより多くの人に知ってもらうため、積極的に情報発信をしている金城さん。自社のホームページでもコラムを執筆している。
内容は、不動産に関わる制度や、トラブルを減らすコツ、今後の不動産市場、VR・ARといった不動産テック(不動産に関わるテクノロジー)など幅広い。相談事例をドキュメントタッチで紹介することもある。
金城さんは「不動産について毎日勉強している。それを不動産業者の視点で紹介しているので、ぜひ読んでもらえれば」と話す。
更新は週に1回。詳しくは(株)REGATEのホームページ(https://regate-okinawa.com/)。
◆(株)REGATE八重瀬町字東風平268 電話098・996・4874
取材/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1837号・2021年3月19日紙面から掲載
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この記事のキュレーター
- スタッフ
- 出嶋佳祐
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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。