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2024年7月12日更新

食用や観賞に利用|ハルノノゲシ、ヒメジョオン|身近で見られる帰化植物⑯

文・写真/比嘉正一
海外から入ってきて、今では県内で普通に見られる帰化植物を解説。今回は、キク科の「ハルノノゲシ」と「ヒメジョオン」を紹介します。食べたり、花を摘んで観賞したりと、広く利用されている2種です。

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食用や観賞に利用
「ハルノノゲシ」「ヒメジョオン」

ハルノノゲシ(ヨーロッパ原産)
ハルノノゲシの花
 
ハルノノゲシの草姿
 
ハルノノゲシの種。綿に乗ってふわふわ飛ぶ

 

青菜として利用

タンポポに似た黄色い花を咲かせるハルノノゲシはヨーロッパが原産の植物です。高さは40センチ~1メートルにも成長する1年生草本。沖縄には古くから帰化しているようで、路傍、荒れ地、花壇、公園などどこにでも生えてきます。

畑にも植えられて、ナー(方言で青菜の総称)として盛んに食べられてきました。気温の下がる10月下旬ごろより目立ち始め、12~2月ごろが旬でおいしいです。苦みが強いので、ジューシーや汁物の具、炒め物にして食べられてきました。

以前、台湾の花蓮出身の方がハルノノゲシをアタイグワー(小さな畑)に植えて、大事そうに下葉からもぎって食べていたのには驚きました。私たちは、雑草みたいな感じで根ごと抜き取って利用していたからです。

今でも、たくさんではないですが毎年のように食べています。

 

ヒメジョオン(北米原産)

ヒメジョオンの花
 

ヒメジョオンの草姿
 

キュートな白い花

ヒメジョオンは、北米原産です。高さ30センチ~1メートルほどに成長する1年生草本で、いつごろ沖縄に帰化したかは不明です。1970年の後半頃から見られ始めましたが、当時はとても少なかったようです。ところが2000年代に入り、あらゆる場所で群生する様子が見られるようになりました。

花は春から秋まで咲き続けます。白くて、キクを小さくしたようなかわいらしい花を咲かせます。公園で花摘みしている親子の姿もよく見られます。

ヒメジョオンにそっくりのハルジオンも沖縄に帰化しているますが、生息しているのはほとんど北部のようです。
 


 

7月~8月の公園情報


【中城公園(中城村)】
◆夏休み自由研究「身近にいるクモを調べる」

日時/7月20日(土)午前9時30分~同11時
場所/中城公園「会議室」
料金/1000円
定員/15組(大人1人+子ども1人)

講師/千木良芳範氏(元沖縄県立博物館・美術館館長)

※身近に生活しているクモを調べて、夏休みの自由研究にしましょう。沖縄のクモ類に詳しい先生が解説します。

(電話=098-935-2666)

【沖縄県県民の森(恩納村)】
◆夏休み自由研究「アダン根の筆作り体験」

日時/7月27日(土)午後1時30分~同3時
場所/沖縄県県民の森「研修室」
料金/1500円(材料費込み)
定員/15組(大人1人+子ども1人)

講師/岩田亜久梨氏(デザイナー)

※アダン根をハンマーで叩いて繊維をほぐし、オリジナル筆を作ります。作り方は講師が丁寧に指導します。自分で作ったアダン筆は、世界に一つです。アダン根の筆を作り、習字や絵を描いて自由研究にしましょう。

(電話=098-967-8092)


【平和創造の森公園(糸満市)】
◆夏休み自由研究「親子でどんぐり工作」

日時/8月3日(土)午前9時30分~同11時
場所/「管理事務所」側休憩所
料金/2000円(材料費込み)
定員/10組(大人1人+子ども1人)

講師/照屋寛信氏(工房ふぁーかんだー)

※県産どんぐりを使って工作します。どんぐりにはどんな種類があり、形・大きさの違いがあるのか確かめながら、世界に一つだけのどんぐり工作をつくります。

(電話=098-852-4033)


【名護城公園(名護市)】
◆夏休み自由研究「身近にいるクモを調べる」

日時/8月10日(土)午前9時30分~同11時
場所/名護城公園「学習室」
料金/1000円
定員/15組(大人1人+子ども1人) 

講師/千木良芳範氏(元沖縄県立博物館・美術館館長)

※身近に生活しているクモを調べて、夏休みの自由研究にしましょう。沖縄のクモ類に詳しい先生が解説します。

(電話=0980-52-7434)

※諸事情で日時が変更になる場合があります。問い合わせ先にご確認ください。





比嘉正一さん
執筆者
ひが・まさかず/1956年浦添市生まれ。月刊誌「緑と生活」、東南植物楽園勤務を経て沖縄県県民の森(恩納村)の所長、沖縄昆虫同好会会長、NPO法人沖縄有用植物研究会理事

毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第2010号・2024年07月12日紙面から掲載

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