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2024年8月9日更新
沖縄本島に増える2種|コケセンボンギクモドキ、ウサギソウ|身近で見られる帰化植物⑰
文・写真/比嘉正一
海外から入ってきて、今では県内で普通に見られる帰化植物を解説。今回は、キク科の「コケセンボンギクモドキ」と「ウサギソウ」を紹介します。2種とも以前は限られた地域にしか生育していませんでしたが、近年は分布が拡大しているようです。
沖縄本島に増える2種
「コケセンボンギクモドキ」「ウサギソウ」
人里に群生
カリブ海原産のコケセンボンギクモドキは名前の通り、コケのように小さく、高さ2~5センチ程度しか成長しない多年生の植物で、群生します。駐車場や道端、民家の庭、学校の校庭など、人間活動の盛んな場所で多く見かけます。
葉はスプーンのような形をしており、地べたから直接出て放射状に広がる「ロゼット状」です。
沖縄では1980年に宜野湾市で初めて確認され、その後、本島中に広がったようです。
私は15年ほど前に見つけたのですが、当時は名前が分かりませんでした。あれこれ本を調べてみたのですが掲載されておらず、近年発行された帰化植物の図鑑を見て、ようやく名前が判明しました。
ウサギソウ(中国原産)
ウサギソウの花
ウサギソウの草姿
ウサギソウの種
本島中部から拡大
ウサギソウは中国原産で、高さ10~30センチに成長する多年生の植物です。 花は黄色でオニタビラコやホソバワダン(ニガナ)に似ていますが、地際から出る細長い葉で見分けることができます。
沖縄にいつごろ帰化したかは分かりません。以前は沖縄市を中心に本島中部でよく見られていましたが、次第に北上や南下をしているようです。浦添市でも2年ほど前から見られるようになってきました。
この植物もコケセンボンギクモドキと同じように名前が分からず、いろいろな資料を調べました。最近、知人から教えてもらって名前が判明しました。
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8月~9月の公園情報
【 浦添大公園(浦添市)】
◆夏休み自由研究「アダン根の筆作り体験」
日時/7月20日(土)午前9時30分~同11時
場所/中城公園「会議室」
料金/1000円
定員/15組(大人1人+子ども1人)
講師/岩田亜久梨氏(デザイナー)
※アダン根をハンマーでたたいて繊維をほぐし、オリジナル筆を作る。自分で作ったアダン筆は、世界に一つ。自由研究にもおすすめ。
(電話=098-873-0700)
【 沖縄県 県民の森(恩納村)】
◆夏休み自由研究「親子でどんぐり工作」
日時/8月24日(土)午後1時30分~同3時
場所/沖縄県県民の森「研修室」
料金/2000円(材料費込み)
定員/10組(大人+小人)
講師/照屋寛信氏(工房ふぁーかんだー)
※沖縄産のどんぐりを使って工作する。どんぐりの種類や、形・大きさの違いを確かめながら、世界に一つだけのどんぐり工作をつくる。
(電話=098-967-8092)
【 浦添大公園(浦添市)】
樹木自然観察会
日時/9月7日(土)午前9時30分~同11時
集合場所/浦添大公園「旧管理事務所」前
料金/1000円 対象/小学生以上
定員/15人 講師/比嘉正一氏(学芸員)
※公園を散策しながら、樹木に関するさまざまなエピソードについて解説。自然の状況を直に見ながら知識を増やし、公園散策の楽しみを増やそう。
(電話=098-873-0700)
【 沖縄県 県民の森(恩納村)】
◆帰化植物観察会
日時/9月14日(土)午前9時30分~同11時
集合場所/県民の森「森のふれあい館」前
料金/1000円 定員/15人
対象/小学生以上 講師:比嘉正一氏(学芸員)
※県民の森には多種多様の帰化植物が生育している。入ってきた背景、自生種との関係など、勢力拡大の秘密を探る。
(電話=098-967-8092)
※諸事情で日時が変更になる場合があります。問い合わせ先にご確認ください。
執筆者
ひが・まさかず/1956年浦添市生まれ。月刊誌「緑と生活」、東南植物楽園勤務を経て沖縄県県民の森(恩納村)の所長、沖縄昆虫同好会会長、NPO法人沖縄有用植物研究会理事
第2014号・2024年08月09日紙面から掲載