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2024年4月12日更新

小花咲かすキク科2種|カッコウアザミ・ホウキギク|身近で見られる帰化植物⑬

文・写真/比嘉正一
海外から入ってきて、今では県内で普通に見られる帰化植物を解説。今回は、かわいらしい小花を咲かせるキク科の「カッコウアザミ」と「ホウキギク」を紹介します。

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小花咲かすキク科2種
「カッコウアザミ」「ホウキギク」

カッコウアザミ(熱帯アメリカ原産)
ムラサキカッコウアザミの花
 
カッコウアザミの草姿
 

年中咲き丈夫
キク科のカッコウアザミは熱帯アメリカ原産で、高さは20~80センチに成長します。方言名は「シケンジョウグサ」です。日本へは明治初期に観賞用として入ってきたようです。大型の「ムラサキカッコウアザミ」と同様に、ひとたび畑にはびこると一大群落となり大繁栄します。

葉・茎には鋭い毛が付いており、不用意にさわるとちくちくして痛かったり、かゆかったりするので注意が必要です。

とても強い性質で、抜いても間もなく生えてきて、再び繁茂します。丈夫なことから、畑、路傍、荒れ地、空き地に生えていて、わずかな期間を除きほぼ1年中みることができます。花は白~淡紫色で、茎の先端に咲かせます。年中咲いているムラサキカッコウアザミの花はチョウの蜜源となり、多くの種類が訪れます。


 

ホウキギク(北アメリカ原産)


ホウキギクの花と種


ホウキギクの草姿


群れ咲きするホウキギク


小花がキレイ

ホウキギクは北アメリカ原産のキク科の植物で、方言名はトゥチグサです。1060年代に九州で見つかり、沖縄への来歴は不明です。

高さは50センチ~150センチほどにも成長する1年生草本で、細かく枝分かれする様子がホウキのように見えるのが名前の由来です。

切り花としても人気の園芸植物「アスター」の仲間で、花はそれを小型にしたような感じです。花は小さいですが無数に咲かせ、よく見るとキレイです。根は深く伸びるので、庭や畑に生えると引き抜くのが大変です。


 

4月~5月の公園情報


【名護城公園(名護市)】
◆春のチョウ類自然観察会

4月20日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円 
定員/15人(小学生以上)

講師/比嘉正一氏(学芸員)

※名護城公園の自然の楽しみ方やチョウ類について、園内を散策しながら解説。自然を学び、東シナ海を望む絶景を見ての両得の観察会。

(電話=0980・52・7434)

【平和創造の森公園(糸満市)】
◆樹木自然観察会

4月27日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円 
定員/15人(小学生以上)

講師/比嘉正一氏(学芸員)

※平和創造の森公園は高台に位置し、太平洋を一望できる。園内を散策しながら、自然の楽しみ方について解説。自然を学び、絶景を見て両得の観察会。

(電話=098・852・4033)


【浦添大公園(浦添市)】
◆初夏のチョウ類自然観察会

5月11日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円 
定員/15人(小学生以上)

講師/比嘉正一氏(学芸員)

※浦添大公園の自然の楽しみ方について園内を散策しながら解説する。きれいなチョウも多く、貴重なフタオチョウが見られるかも!

(電話=098・873・0700)


【平和創造の森公園(糸満市)】
◆園芸教室「ハイビスカスの栽培と咲かせ方」

5月18日(土)午前9時30分~同11時 
料金/1500円 
定員/10人(小学生以上)

講師/比嘉正一氏(学芸員) 

※ハイビスカスの鉢植えでの育て方、庭先でどのような土・肥料を使うのか、せん定時期や大きな花を咲かせるコツ、接ぎ木、挿し木での増やし方を説明する。

(電話=098・852・4033)

※諸事情で日時が変更になる場合があります。問い合わせ先にご確認ください。





比嘉正一さん
執筆者
ひが・まさかず/1956年浦添市生まれ。月刊誌「緑と生活」、東南植物楽園勤務を経て沖縄県県民の森(恩納村)の所長、沖縄昆虫同好会会長、NPO法人沖縄有用植物研究会理事

毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1997号・2024年4月12日紙面から掲載

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