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2025年6月13日更新

海や水辺に生育 食用にも|ハマカブラ、オランダガラシ(クレソン)|身近で見られる帰化植物㉗

文・写真/比嘉正一 沖縄文化スポーツイノベーション(株)顧問
海外から入ってきて、今では県内で普通に見られる帰化植物を解説。今回はアブラナ科の「ハマカブラ」と「オランダガラシ(クレソン)」を紹介します。どちらも食用としても知られています。

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海や水辺に生育 食用にも
「ハマカブラ」「オランダガラシ(クレソン)」

ハマカブラ/ユーラシア原産

自生するハマカブラ。黄色い花を咲かせる


ハマカブラの草姿


伊江島では野菜

ハマカブラはアブラナ科で、ユーラシア原産です。

日本全土に帰化していますが、沖縄に入ってきた経緯は不明です。

高さ15~80センチに成長する1年生草本で、自然の豊かな海岸沿いの集落周辺に生えていることが多いです。また、伊江島では島中に生えていて「マーナ」と呼ばれ親しまれています。12月末~3月ごろに黄色い花を咲かせ、島を彩ります。

伊江島では食用としても利用され、農家が栽培し出荷していますが、他の島々ではあまり食べられていないようです。

9~10月ごろに発芽し、成長途中の柔らかい葉を食用にします。開花が始まると、葉は固くなってしまうそうです。草姿はカラシナに似ています。


オランダガラシ(クレソン)/ヨーロッパ原産

採取したクレソンの葉


クレソンは小さくて白い花を咲かせる


西洋料理の添え物

オランダガラシもアブラナ科の植物で、ヨーロッパ原産です。別名は「クレソン」。世界中で野菜として栽培されていて広く野生化しています。葉と茎には爽やかな辛みと苦みがあり、西洋料理に添えられることが多いです。最近はスーパーなどでも売られています。

日本には明治に伝来したようですが、沖縄への導入来歴は不明です。

高さ1メートルほどに成長する多年生草本で、水を好み、涼しい季節に成長します。茎は横に這い、節から発根して群生していきます。春から夏にかけて、茎の基部に白い小さな花を咲かせます。


びっしりと群生するクレソン
 


6月~7月の公園情報
※諸事情で日時が変更になる場合があります。問い合わせ先にご確認ください。

【県民の森(恩納村)】
◆海の危険生物「海遊びの新常識」

日時/6月21日(土)午前9時30分~同11時
場所/木のふれあい館2階「研修室」
料金/1000円
定員/定員20人(小学生以上対象)
講師/新城安哲氏 (元県保健所職員)
※沖縄の海で出合う危険生物と対処方法を解説。被害の実態や記録のあった事例、被害の応急処置、未然に防ぐポイントなども詳しく伝授する。
電話=098-967-8092


【浦添大公園(浦添市)】
◆樹木自然観察会

日時/7月5日(土)午前9時30分~同11時
料金/ 1000円
定員/定員15人(小学生以上対象)
集合場所/旧管理事務所前
講師/比嘉正一氏(学芸員)
※戦後80年となり、焼け野原だったこの地域は緑が復活、豊かな生態系になっている。園内を散策しながら、樹木や昆虫たちとの関係についても詳しく解説する。
電話=098-873-0700


【八重島公園(沖縄市)】
◆身近な植物自然観察会

日時/7月12日(土)午前9時30分~同11時
料金/1000円
定員/定員15人(小学生以上対象)
集合場所/管理事務所前
講師/比嘉正一氏(学芸員)
※沖縄市の西寄りにある八重島公園は、都市部にありながら自生、帰化植物が混在し多様性に富んでいて自然観察にはもってこい。散策しながら詳しく解説する。
電話=090-6869-7998

 


比嘉正一さん
執筆者
ひが・まさかず/1956年生まれ。月刊誌「緑と生活」、東南植物楽園勤務を経て沖縄文化スポーツイノベーション(株)顧問に。沖縄昆虫同好会会長、NPO法人沖縄有用植物研究会理事
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2058号・2025年6月13日紙面から掲載

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