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2023年5月26日更新

[建築科がある工業高校①]沖縄の工業高校で増える建築科 5校の特色を紹介

ものづくりの知識と技術を磨ける工業高校には、さまざまな学科がある。今回は「建築科」を特集。県内で建築科を有する五つの工業高校に授業内容や進路状況を聞いた。



 

人材需要高く 増える建築科


○模型制作


○左官


○木工


○測量


○溶接


○製図


○現場見学


工業高校には「機械系」「電気系」「土木系」など、工業系の専門性を磨けるさまざまな科がある。

県内でここ数年、増えている学科が「建築」だ。2017年には南部工業高校に「建築デザインコース」が新設され、22年には名護商工に「建築科」、本年度は浦添工業にも「建築科」ができた。ほかにも美里工業、沖縄工業にもあり、現在は5校が建築系の学科を有する。

建築科が増えた背景には、建築業界の人材不足がある。行政は業界の待遇改善とともに、若手育成に力を入れている。

そのため、人材需要はかなり高い。同科の先生方も「建築系の求人は多く、建築科の生徒は売り手市場」「生徒が難関資格や検定に合格したら横断幕を掲示するのだが、それを見た近隣の企業から連絡がきたりする」と話す。


資格取得を業界もサポート

工業高校では一般的にどの学科でも、ものづくりを学ぶが、「建物に興味があるなら建築科をすすめる」と先生方。建築科は建物の設計・施工の両方を学ぶ。普通科目と建築の専門教科の割合は3年を通しておよそ半々。

専門科目には実習と座学がある。実習は製図や模型製作、木工や左官、溶接や鉄筋加工、測量など=右写真。プロの職人による実技指導もある。「実際の現場のことが分かるので、将来、設計の仕事にも施工管理の仕事にも役立つ」

座学は、1年のときに各科共通の「工業技術基礎」を学んでベースづくりをする。学年が上がるごとに「建築構造設計」「建築法規」など建築の専門的な分野を学んでいく。

さまざまな資格が取得できるのも、工業高校のメリット。「建築科は他の科に比べて取れる資格が特に多いというわけではない。ただ、就職や進学に有利になる国家資格・検定に挑戦できる」

各校とも授業外に資格取得に向けた講習を行い、業界もそれをサポートする。「(一社)県建設業協会は、2級建築(土木)施工管理技士補の資格を取るための講習の受講料の一部を負担してくれている」「同協会は、建設業経理事務士(3・4級)や小型車両系建設機械の受験料も補助してくれる。非常にありがたい」と先生方は話した。


建築系の学科で目指せる資格
◆2級建築施工管理技士補
◆2級土木施工管理技士補
◆建築CAD検定(2~4級)
◆左官技能検定(3級)
◆建築大工技能検定(2級・3級)
◆建設業経理事務士(3・4級)
◆小型車両系建設機械
◆(卒業後すぐに受験可能)2級建築士など


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撮影・取材/東江菜穂、出嶋佳祐、市森知
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1951号・2023年5月26日紙面から掲載

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