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2025年4月4日更新

[お住まい拝見]LDKが生活の中心|(株)優家一級建築士事務所

[適度な距離感の2世帯住宅]
多彩な色柄の壁紙が印象的なMさん(50)宅。ゆったり過ごせるLDKが家の中心で、プライバシーに配慮しつつ、家族の気配が感じられる造りになっている。


23畳の明るく広々としたLDK。奥にある南東のテラスから光や風を取り込む工夫がされている。2世帯住宅で、テラスの向こう側に父親の部屋があり、プライバシーに配慮しながらもお互いの気配が感じられる間取りになっている

こだわりの照明・内装
Mさん宅
 RC造/自由設計/家族5人 

玄関から入ると赤い花柄が印象的なシューズクローゼットの扉が目に入る。廊下から階段室を経由してLDKに至るが、階段室の紫の壁紙と、奥に見えるキッチンのパントリーの黄緑の壁紙のコントラストが空間にやわらかさを感じさせる。Mさんは「新しい家は、子どもたちが帰宅後に1人で居ても寂しくないよう、明るく楽しく過ごせるような家にしたいと壁紙の色柄など内装にこだわりました」と話す。照明も自分たちで選んだお気に入りを随所に設置。玄関前の陶製の表札やアプローチに置いた石獅子は好きな作家に制作を依頼したもの。家族の“好き”が詰まった家といえる。


北側にあるLDK。キッチンの右にあるパントリーの壁はゆるやかな曲線を描く造りにすることでやわらかな雰囲気を演出


シューズクローゼットの赤い扉が印象的な玄関。上がりかまちは曲線を描いた造りになっていて空間にやわらかさを演出。

Mさん宅は2階建てで、夫婦と子ども2人、父親が暮らす2世帯住宅。1階はLDKと和室、父親の寝室、2階は夫婦と子どもの寝室で構成。いつか家を建てたいと土地探しをしていたMさん夫婦。条件に合う土地が見つかり、2世帯住宅を建てることに決まった。夫人(55)は「以前住んでいた家は住宅向きではなかったため、動線が悪い上に狭くて使い勝手が良くなかった。今の家は明るくて広いので過ごしやすい」とほほ笑む。


客間にもなる和室。障子の不規則な形の格子のデザインはMさんのアイデア。障子の開け具合で陰影が変わる面白さがある

23畳のLDKが家族の生活の中心。子どもたちは勉強も窓際のカウンターテーブルでしている。家族は読書が好きで作り付けの本棚をリビングに設けている。

料理が好きなMさんの要望でキッチンにはアイランド型の広い作業台がある。「家族は皆、身長が高いので天板は高めに調整しました。朝は家族が作業台を囲んでそれぞれ弁当を作ったりしています。夜はバーカウンターにもなります」とMさん。


アイランド型の広い作業台が特徴的なキッチン。家族で作業台を囲んで料理を楽しんでいる。Mさんはローストビーフやティラミスなど洋食が得意だそう。土台などに使用された花ブロックがスタイリッシュ

トイレと浴室は各階に設けていて、浴室は1階は男性陣、2階は女性陣が主に使う。トイレの内装は1階はMさんが、2階は夫人がそれぞれ選んだ。「家族はみんな湯舟につかるのが好きなので、各階に設けたことで各自がゆっくり入れるのがいい」と夫人。


壁紙や鏡など内装にこだわった2階トイレ


ここがポイント
南東のテラスから採光

南側は道路に面し、北側にLDKを配置したMさん宅。施主の要望は2世帯住宅だが、玄関は一つでいいということだった。建築士の金城武男さんは、「家族仲は良くても、プライバシーは適度に保った方がいいだろうと考え、父親の部屋を南東に配置し、北側のリビングとの間にテラスを挟むことで、父親が自室で休んでいても、リビングにいる家族の気配が感じられるようにほどよい距離を演出した」と話す。


植栽に彩られた外観。北側のLDKに光を取り込むために2階の南側には部屋を設けずバルコニーになっている(写真提供・Mさん)

金城さんが重視した点は、北側にあるLDKにいかに光と風を取り込むか。そこで2階の南側には部屋を設けずバルコニーにして、北側の子供部屋はあまり大きく取らないことで、テラスからLDKへ光と風が入り込むように工夫した。「個室は就寝と勉強だけ、父親も含め家族がLDKを生活の中心とする間取りを提案した」



2階のバルコニーでは、家族や友人とバーベキューを楽しんでいる。

また、家の中央にある階段室に高窓を設けて、そこからも光が差し込むようにした。


階段室の高窓から光が差し込む。つり下がった照明は、Mさん夫婦がほれこんだ有名作家の作品

家事動線も工夫。水回りを西側にまとめてキッチンから脱衣・洗濯室、物干し場まで一直線で行けるように配置した。2階にはアイロンがけなどの作業ができる家事室を、物干し場にもなるバルコニーの側に設けている。



[DATA]
家族構成:夫婦、子ども2人、父親
敷地面積:360.41平方メートル(約109坪)
1階床面積:133.30平方メートル(約40.32坪)
2階床面積:73.96平方メートル(約22.37坪)
建ぺい率:38.85%(許容50%)
容積率:57.51%(許容150%)
用途地域:第1種低層住居専用地域
躯体構造:壁式鉄筋コンクリート造
設計:(株)優家一級建築士事務所 金城武男
施工:(株)金城組
電気:日章電気工事(株)
水道:(株)琉泉設備
造園:(有)久田緑化造園

問い合わせ
(株)優家一級建築士事務所
Mail=yuuya@mco.ne.jp
撮影/比嘉秀明 文/池原拓
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2048号・2025年4月4日紙面から掲載

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週刊タイムス住宅新聞編集部

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