家族を感じてゆったり|(有)武一建設[お住まい拝見]|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

お住まい拝見

お住まい拝見

2024年4月5日更新

家族を感じてゆったり|(有)武一建設[お住まい拝見]

[愛犬と快適に暮らせる平屋]
犬が大好きで、訓練も行うTさん(36)。家族と3匹の犬たちが、快適に過ごせるかわいらしい平屋を、新築でかなえた。Tさんは「リビングでくつろぎながら、家族の様子が見渡せるのがいい」とうれしそう。

白を基調にしたさわやかなLDK。リビングは、大型のソファを置いてもゆったりで、葉っぱ形のファンも個性的。ダイニングとの間を壁で仕切り、緩やかに空間を分ける
 

集いも家事も快適

Tさん宅
 RC造/自由設計/家族4人 

青空に白壁が映えるTさん宅。歩いて10分ほどの距離に海があり、愛犬や子どもたちと一緒に、散歩や海遊びをするのがTさんの日課だ。玄関の正面にはパティオへの出入り口があり、「外から帰ってきて、家に入る前にパティオで砂や汚れを洗い流せるから、すごく便利」とTさん。

白壁で囲まれたパティオはリビングに隣接し、ドッグルームにも屋上にも直接、行き来できる。「犬の訓練に、どうしても屋上を使いたかった。建築士さんが、ギリシャのミコノス島をイメージして、パティオ内に屋上への階段も作ってくれた。プライベート感があって雰囲気がよく家族のお気に入り」と笑顔。

室内は、LDKを中心に、北側にドッグルーム、南側に個室、西側に家事室や水回りが並ぶ。「アパートにいたときは、犬の臭いや床の汚れ、落ちた毛の片付けに困っていたけれど、この家はほとんど気にならない」と夫人。

リビングからは家中が見渡せ「死角がないから家族の様子もよくわかる」。夫人の家事を支えるのは、キッチン背後に設けられた家事室と水回り。「寝室からもグルッと回れるようになっているので、お客さまがいても気兼ねなく、洗濯や入浴もできます」


個室側からLDKを見る。ダイニングの仕切り壁には、アイアン製の飾りをはめ込み、視線の抜けを作った。パティオのおかげで、リビングはカーテン要らず

弧を描く白壁に囲まれた吹き抜けのパティオ。右手には屋上へ上る階段があり、シャワーも備えている


ダイニングに設けたスタディーカウンター。玄関から子どもたちの部屋に向かう動線上にある


一目ぼれの家づくり

新築した先輩の家を見て、「洋風のかわいい雰囲気に夫婦で一目ぼれ。いつかこんな家をと考えるようになった」とTさん。読谷村に土地を購入し、先輩宅を手掛けた建築士に設計を依頼した。犬の特性とやりたいこと、使いたい家具や照明などを伝え、プランに反映してもらった。

白を基調にしたリビングには、ハワイをイメージした葉っぱ形のシーリングファン、プルメリアをモチーフにしたステンドグラスも。Tさんは「ここにこんな物、こんなスペースがあったらいいなと思うことが、全てかなっている。想像以上に快適な暮らしができています」と笑顔で話した。



ここがポイント
パティオで利便性UP

東に前面道路が走るTさん宅。家族と犬が程よい距離で快適に暮らすため、建築士の末松渚さんが重視したのは、臭いと汚れへの対策だった。

設計の起点は、犬たちが日常的に過ごすドッグルーム。暑さに弱い犬の特性を踏まえ、北側に配置。「東西に通風できる引き戸を設け風の抜けを確保することで、居住空間に臭いが漏れないようにしました」と末松さん。

ドッグルームの東側には、外から直接出入りができ、LDKともつながるパティオを配置。道路からの視線を遮るため、曲線の白壁で囲んだ。東側の壁の一部に開口部を設けて朝日を取り込み、風と視線の抜けを確保。「かわいらしい雰囲気とプライベート感を高めることで、家族の癒やしの空間を目指しました」

家族の居住スペースは、夫人が希望したアイランドキッチンを軸に、リビングとダイニングをL字に配置。LDKの南側に個室、西側に水回りをまとめた。壁はスペイン漆喰仕上げ。リビングとダイニングは壁で緩く仕切ることで、一体感を持たせながら空間を区分け。家事をしながら子どもたちに目が届くよう、ダイニングの窓際にスタディーカウンターも設けた。「玄関から個室への通り道なので、子どもたちが、かばんなどの荷物を置きやすい。収納は玄関から見えない位置に配置しています」

キッチン背後には、ファミリー収納を兼ねた家事室と、洗面・脱衣室、浴室が一直線に並ぶ。引き戸を閉めればLDKからは見えず、寝室からも直接、出入りできる造り。来客時も気兼ねなく、効率的に家事ができる。


[DATA]
家族構成:夫婦、子ども2人、犬3匹 猫1匹
敷地面積:262.12平方メートル(約79.43坪)
1階床面積:103.21平方メートル(約31.22坪)
建ぺい率:41.94%(許容60%)
容積率:39.38%(許容200%)
用途地域:指定なし
躯体構造:壁式鉄筋コンクリート造
設  計:(有)武一建設 末松渚
施  工:(有)武一建設

問い合わせ
(有)武一建設
電話=098-965-3001
https://takeichikensetsu.com/
 


撮影/矢嶋健吾 文/比嘉千賀子
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1996号・2024年4月5日紙面から掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
比嘉千賀子

これまでに書いた記事:147

編集者
住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

TOPへ戻る