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2026年1月9日更新

[お住まい拝見]施主が目をつけたのは、敬遠されがちな「旗竿地」 オーディオ“映え”のLDKが印象的な平屋、自ら設計し建てる|(有)翁.建設

[オーディオ軸に空間づくり]
建築士の翁長大輔さん(40)の自邸。LDKは、インディゴブルーのオーディオが映えるよう空間づくり。外には広い芝庭やアウトドアリビングが広がる。「子育てのしやすさも、大人時間も大切にしたい」との思いがにじむ。

内装は「一目ぼれしたインディゴブルーのオーディオが映えるような内装材をチョイスした」と翁長さん。LDKは芝庭などとつながり伸びやか。「人を招くことが多い。20~30人集まることも少なくない」

子育ても大人時間も充実

内外に集いの場
翁長大輔さん宅
 RCB造/自由設計/家族5人 
 
ぜいたくな広さのアウトドアリビング。将来的に、壁を付ければ居室にもできるよう準備している

広々としたLDKに隣接するのは、さらに広い屋根付きのアウトドアリビング。「朝食はいつもここです」と夫人。人を招くことも多い翁長邸で、一番活躍している場所だ。

約135坪もある敷地だから、できた造り。「子どもたちが走り回れる庭がほしい」と100坪超の土地を探していたが「かなり高額で、手が出なかった」。

あきらめかけたときに見つけたのは、前面道路から細い私道でつながる135坪の旗竿(はたざお)地。道路までは100メートル近くあり、電気や水道などのライフラインが引き込まれていなかったことから「結構、安かった」。一般的には敬遠されがちだが、建築会社を営み、設計・施工を手掛ける翁長さんは「道路まで真っすぐな下り坂だから、配管は単純。引き込み工事費を加味しても、お買い得だった」と話す。
 
高さ1.2~2メートルの外塀で囲われているため、外からの視線が気にならない

子も自分で片付け

LDKは仕切らずオープンにしたおかげで、キッチンから庭やアウトドアリビングにまで目が届く。

でも「雑多な物は見せたくない」と、キッチンは収納をたっぷり設けた。また、洗濯乾燥機がある洗面室内にファミリークローゼット(FC)を設けたので「洗濯はここだけで片付く」。「FCはロッカールームのように家族それぞれのスペースをつくったら、子どもたちは自分で片付けるようになった」と翁長さん。
 
洗面室内にファミリークローゼットがある。家族それぞれのスペースを作ったことで、子どもも自分のものは自分で片付けるようになった

内装は「モダンポップ」がコンセプト。「無機質になり過ぎないように、アートやインテリアをアクセントにしている」。その一つがインディゴブルーのスピーカー。「一目ぼれして、新居ではこのスピーカーでリビングシアターをつくる! と決めていた。これらが映えるように内装の色や素材を決めた」。

「夫婦で映画を見たり、仲間とスポーツ観戦をしたりしている。6歳、4歳、2歳の育児に奮闘中だけど、大人時間も楽しめている」とうれしそうに話した。
 
テレビボードは置かずスピーカーなどは表に出した。背面の壁は調湿・消臭効果のあるエコカラット
 


ここがポイント
収まりや抜けでスッキリ見せる
 
室内からアウトドアリビングを見る。内外が一体的につながる。ダイニングの隣りにある凹んだスペースがヌック
 
施主で建築士の翁長大輔さん。自身が営む建築会社では施工も手掛ける。自邸では「配線や配管などの収まりや、建材などの知識・経験を生かした」と話す。

まずリビングシアターは、自慢のオーディオを見せるため、テレビボードなどを造らず壁だけのシンプルな構成に。スクリーンは天井に収め、その他の機材はLDKに隣接するヌック上下部に棚を造って収納した。配線も天井裏や壁裏を通すことで表はスッキリさせた。
 
ヌックは「掘りごたつにもなる」。リビングに収納がない分、ヌックの上下部にオーディオ機材などを収めている

建材の知識はコストカットに役立った。「実はリビングの木風フローリングやキッチンのタイル風の床は、比較的安価な塩ビタイル。ヌックの壁も漆喰(しっくい)風の壁紙を使った」。塩ビタイルの上からワックスを塗ったり、金色の目地棒を入れたりして、少し手をかけて安っぽく見えないよう工夫。「いやらしい感じにならないか心配だったけど案外、いい感じだった。今後、お客さまにも提案できたら」と話す。
 
キッチンは「庭まで見渡せる。遊んでいる子ども達にも目が届く」と夫人

建具にもこだわった。「天井を2メートル70センチと少し高めにしたのを強調するため、天井高いっぱいの『ハイドア』にした」。間口の広さと、ドアの縦ラインによる「抜け」が、開放感を演出する。

また、「将来を見据えて、フレキシブルに使える造り」も意識。翁長邸の特徴である広いアウトドアリビングは「壁を付ければ居室になるように準備している。私は長男なので、将来的にはここを和室にして仏壇を置くことも考えている」と説明した。
 
翁長邸はほとんどのドアが天井まで届く「ハイドア」。高さを強調し開放的な印象
 
トイレは二つあり、写真は来客用。グレーで統一し高級感を演出
 
 

[DATA]
家族構成:夫婦、子ども3人
敷地面積:438㎡(約135坪)
1階床面積:152㎡(約47坪)
容 積 率 :100%(許容50%)
用途地域:第一種低層住居専用地域
躯体構造:鉄筋コンクリートブロック造
設  計:(有)翁.建設 翁長大輔
     (有)明和設計
施  工:(有)翁.建設
電  気:MK電気工業
水  道:(株)剛設備社
ホームシアター・オーディオ:シアター&オーディオデザイン 當山寛人

問い合わせ
(有)翁.建設
電話=098・987・1377

撮影/泉公(ララフィルム) 文/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2088号・2026年1月9日紙面から掲載

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