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2023年12月8日更新

猫と料理好きの家|築36年の実家1階を改修|築36年 RC造 実家を改修 全面改修|こだわリノベ

Kさんの要望は「趣味の料理や演奏を楽しめ、愛猫も快適に暮らせる家」。作業スペースをしっかりと確保した2型のキッチンや防音室のほか、キャットウオークやボックスなど猫の遊び場もたくさん設けた。“好き”に囲まれた楽しい住まいを訪ねた。

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リノベーション前
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LDKから書斎、左奥の寝室まで扉がなくオープンな空間。2匹の愛猫のためにキャットウオークやステップも設けた。テレビに映っているのはリノベ前の家
 


 改修の要望 
築古の2世帯住宅の1階をリノベ。趣味の料理や演奏が楽しめ、愛猫も快適に暮らせる空間にしたい!

快適なⅡ型キッチン

もともと2世帯住宅で、昔は両親とKさんらが2・3階、祖父母が1階に住んでいた。Kさんは巣立ち、数年前からは1階が空いていた。「両親の今後のことを考え、僕が1階に住むことを決めてリノベーションしました」

新居は木と漆喰(しっくい)の中にグリーンのタイルや外の緑が映える優しい空間。「ナチュラルな雰囲気にしたかった。あちこち建築士回りをして、ようやく感性がぴったり合う人を見つけた。猫好きなのも決め手だった」とKさん。

料理好きのKさんが、まずこだわったのがキッチン。シンク台とコンロ台を分けたⅡ型で調理スペースをしっかり確保した。愛着のある食器や調理道具に囲まれたそこは、まさにKさんの“城”だ。

「本当は、リビングに介護ベッドを置いたときに目が届くよう対面式のI型キッチンにしたかった」が、スペースが狭かったことからⅡ型にした。結果的に省スペースになり、パントリーも設けることができた。

リビングのそばには書斎がある。個室ではないが、壁付けのデスクが集中を促す。その頭上のキャットウオークは、隣の寝室まで続く。Kさんが仕事をするそばで、2匹の愛猫も運動にいそしむ。
 


キッチンからリビングを見る。「将来、親の介護をすることになったら、ハンモックの所にベッドを置く予定」
 

シンクの側には昇降式の乾燥機を設置。シンク台の横幅は2メートル、コンロ台の横幅は1.6メートルで計3.6メートルある。一般的なI型キッチンが約2.5メートルなのに比べて広々
 

約1.2帖の防音室で趣味の楽器演奏を楽む


 

防音室で演奏楽しむ

LDKから書斎、寝室まではドアがなく一続きの空間。

一方で、部屋の中央にある密閉された1・2帖の部屋は防音室だ。趣味の楽器演奏を楽しみたいと、既製の防音室を購入。そのまま置くこともできたが、壁で囲って新居になじませた。

また、洗面室とトイレを一緒にして広く取った「こもれるトイレ」、脱衣所とドライルーム(洗濯機・乾燥機・物干し場を設置)を一体化させた「ゼロ距離の洗濯動線」もお気に入りだ。

家中に好きなもの・ことを反映したKさん宅は、どこにいても心地よい。


書斎の棚は、キャットステップも兼ねる。壁の向こう側は寝室。上部のキャットウオークは寝室まで続く
 

寝室の突き当たりには猫の寝床でもあるキャットボックスを設置。ドアの向こうはウオークインクローゼット
 

脱衣所は、物干し棒も設置して「ドライルーム」を兼ねる。乾燥機は出し入れのしやすさを考慮し洗濯機の横に設置。左側はウオークインクローゼット。その奥の扉は寝室へ続く
 


Kさんの要望の一つだった「こもれるトイレ」。一人暮らしということもあり、あえて洗面室と一体化させて広々


書斎上部のキャットウオークでくつろぐ愛猫
 

寝室には、二匹の猫のために二つのキャットボックスを設置。Kさんも猫も「一緒の部屋で安心して寝られたらいいな」と、Kさん宅を手掛けた佐藤さんは話す


 リノベのカギ 
テーマは「ねことキッチン」。Ⅱ型キッチンと、キャットステップ・ウオーク・ボックスをオリジナルで製作した。

 

猫の運動量や安眠も考慮し計画

「Kさん宅のテーマは『ねことキッチン』。料理がしやすいオリジナルのキッチンを製作したほか、キャットステップやウオーク、ボックスも猫のサイズに合わせて細かく計画した」と、(株)インツリーの佐藤友恵さんは話す。

まずキッチンは「対面式」「パントリーも欲しい」という要望も踏まえ、省スペースで調理スペースがしっかり確保できるⅡ型にした。「シンク台とコンロ台の高さを変えている。シンクは、腰に負担をかけずに洗い物ができるよう90センチに、コンロはごとくの分、高くなるので85センチにした」。Kさんも「ちょっとの差だが、すごく使いやすい」と満足げだ。

壁側にシンクという配置になったのは「壁に昇降型の食器乾燥機を設置したいという要望があったから。LDKの視界の邪魔にならないように配慮した」

佐藤さんは“猫物件”が得意。「我が家も猫を2匹飼っていて、そのつながりで猫好きのお施主さんの依頼も多い」ためだ。キャットウオークやステップは、「平面だけだと運動量が少なくなってしまう。楽しく動き回れるように」と設置。リビングや書斎、寝室までウオークが続く。寝室の突き当たりには二つのキャットボックスを造った。「猫は狭いところが好きだし、寝床にもなるので、2匹それぞれの分を作った。ただの箱でなく、外の様子が分かる穴を開けて猫が安心してくつろげるようにしている」

壁は消臭効果のある漆喰(しっくい)。「猫の爪が引っかかりにくいよう、凹凸の少ない『コテ押さえ塗り』にしている」と話した。



[DATA]
家族構成:Kさん
躯体構造:鉄筋コンクリート造
改修部床面積:約70平方メートル(約21.18坪)
工  期:4カ月
設  計:(株)インツリー 佐藤康平、佐藤友恵
施  工:(株)インツリー


[問い合わせ先]
(株)インツリー
電話=098・960・4680
https://intree.jp/


撮影/矢嶋健吾 取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1979号・2023年12月8日紙面から掲載

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スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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