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2022年10月7日更新

[沖縄]シックで上質 眺めも満喫|ホテルライクに・全面改修・マンション・築17年・RC造

[こだわリノベ]ユニットバスの取り換えを機に、築17年のマンションをリノベーションしたKさん。目指したのは、ホテルのような上質で洗練された空間。建材や家具、設備の一つ一つにこだわり、「スイートルームより心地いいわが家」ができた。

Kさんが好きなモノトーンをベースに、割り石調の壁がアクセントになったLDK。海を望む景色を生かすため、南面にテレビ掛け用の壁を新設。天井高も上げ、開放感を高めた
Kさんが好きなモノトーンをベースに、割り石調の壁がアクセントになったLDK。海を望む景色を生かすため、南面にテレビ掛け用の壁を新設。天井高も上げ、開放感を高めた
             
リノベーション前




 改修前のお悩み 
「浴室をシックにしたい。でも、一部だけ変えると家全体の色、雰囲気がまとまらない」

和室をなくしてLDKを拡張。キッチンも南向きに変更し、夫人が一目ぼれした大型キャビネットを据えた。壁際には造作のバーカウンターもあり、「飾って、使って、楽しめる場所」に
和室をなくしてLDKを拡張。キッチンも南向きに変更し、夫人が一目ぼれした大型キャビネットを据えた。壁際には造作のバーカウンターもあり、「飾って、使って、楽しめる場所」に
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リノベーション前


        
白基調だった子ども室。部屋を使っている息子さんが選んだ淡いグレーが基調の壁紙で、シックな印象に。将来はゲストルームとして使用する
白基調だった子ども室。部屋を使っている息子さんが選んだ淡いグレーが基調の壁紙で、シックな印象に。将来はゲストルームとして使用する
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リノベーション前




ホテル以上に心地いい

白色を基調に、ダークブラウンと黒を効かせたモダンなインテリア。床、そして玄関ホールやリビングの壁に用いたタイルが、上質かつ洗練された趣をかもし出す。

リノベーションのコンセプトは「ホテルライクな空間」。西側に海を望むLDKは、隣接する和室をなくして広げ、天井も高くして開放感たっぷり。「和室は閉めて過ごしていたので、街の夜景がきれいに見えることにも気づかなかった。今までの生活とは角度が変わって新鮮。景色が最大限に生かされる間取りになった」と夫妻は喜ぶ。

飾る絵やディスプレー、家具、使う建材も、お気に入りを一つ一つ厳選。設計段階から打ち合わせを重ね、美しくみせる空間をしつらえた。「掃除も楽で、いつもピカピカ。すごく気持ちがいい」


ゆとりあるデザイン

那覇新都心にある築17年、4LDKのマンション。ユニットバスの取り換えを機に、リノベーションを決めた。「一部だけ変えると、ドアの色やデザインが合わず、家全体の統一感が取れなくなる。それならゼロイチで造るほうがいいと思った」とKさん。

3人の子どもたちの独立を見据えて個室の数を減らし、広さとデザイン性を高めて、ゆったり過ごせる空間に。

「遊びに来た友人たちは、スイートルーム以上だと言ってくれる。仕事や旅行でいいホテルに泊まっても、『家のほうがいい、早く帰りたい』と思う心地のいい家になりました」とほほ笑んだ。



 築17年でリノベした理由 

浴室をシックな雰囲気に変えたくて、取り換えを検討。段階的な水回りリフォームも考えたが、つぎはぎで変えると、家全体の雰囲気やインテリアにまとまりがなくなってしまう。建築会社を巡る中で、やりたいのは「デザインリノベーションだ!」と気がつきました。



リノベーション前

            
壁を取り払って2部屋をつなげ、寝室と家事室に。寝室は茶系にゴールドをちりばめた壁紙で落ち着きを演出した。家事室は夫人の好きなティファニーブルーで華やか(家事室写真 エバデザイン提供)壁を取り払って2部屋をつなげ、寝室と家事室に。寝室は茶系にゴールドをちりばめた壁紙で落ち着きを演出した。家事室は夫人の好きなティファニーブルーで華やか(家事室写真 エバデザイン提供)
壁を取り払って2部屋をつなげ、寝室と家事室に。寝室は茶系にゴールドをちりばめた壁紙で落ち着きを演出した。家事室は夫人の好きなティファニーブルーで華やか(家事室写真 エバデザイン提供)



 Kさん宅 リノベのカギ 

「LDKからの眺めを取り込み、ゆとりと開放感、そして上質感を感じられる空間に」



(有)エバデザイン 糸洲芳彦さん


景色 最大限に生かす

「Kさん宅の魅力は、慶良間諸島や那覇市内を望む南西側の素晴らしい景観。それを室内に取り込む空間づくりに力を注ぎました」と、デザイナーの糸洲芳彦さん。築17年、設備や建材はまだ使える状態だったが、間取りもインテリアも一新。トイレと子ども室1部屋を除いて、仕切り壁をすべて取り払い、4LDKを2LDKにつくり替えた。

一番のポイントは、西面から南面へかけてのコーナーが掃き出し窓になったLDK。東側にあった6畳の和室を統合して拡張。天井は取り払い、高さを3メートルに上げて開放感を高めた。南面には新たに、テレビを掛ける壁を造作。既存の窓を生かしつつ、景色のいい南西側に常に視線が向くよう、キッチンや家具類の配置を変えることで、家事をしたりソファでくつろぎながら、景色も存分に楽しめる空間になった。

「テレビを取り付ける壁には、割り石調のタイルを採用。目を引くアクセントになるだけでなく、温かみも加わった」。床や壁に素材感のあるタイルを使うことで、洗練された雰囲気を演出。また、間接照明にすることで空間に陰影と奥行きが生まれ、シーンに合わせて明かりの変化も楽しめるよう工夫した。

二つあった子ども室の一つをなくして夫妻の寝室を広げ、夫人がくつろげる家事室も設けた。建材一つ一つにもこだわった、デザイン性とゆとりある空間演出で、セカンドライフをサポートする。


リノベーション前

               

壁を波模様のタイル仕上げにした廊下は、間接照明を生かしたギャラリースペース

壁を波模様のタイル仕上げにした廊下は、間接照明を生かしたギャラリースペース
 

 

ニッチの裏手は趣味のアイテムも飾れるクロークになっている(エバデザイン提供)

ニッチの裏手は趣味のアイテムも飾れるクロークになっている(エバデザイン提供)
 

港の船の出入り、慶良間諸島まで見える

港の船の出入り、慶良間諸島まで見える




[DATA]
家族構成:夫婦+子ども1人
躯体構造:鉄筋コンクリート造
築年数:17年
1階床面積:138.84平方メートル(約42坪)
工期:4カ月
設計・施工:(有)エバデザイン


[問い合わせ先]
 有限会社エバデザイン
  電話 098・878・5008
  https://www.evah-d.com/


撮影/矢嶋健吾 取材/比嘉千賀子(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1918号・2022年10月7日紙面から掲載

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