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2022年12月9日更新

[沖縄・お住まい拝見]眺望・快適さ 妥協なく|間+impression

[西海岸望む2世帯住宅]「海を見て暮らしたい」と、約3年をかけて宜野湾市の西海岸を望む土地を探したTさん。眺めの良い3階にLDKを配置した。景色も快適さも妥協なく追求した2世帯住宅を訪ねた。

[沖縄・お住まい拝見]眺望・快適さ 妥協なく|間+impression
景色の良い3階にあるTさん世帯のLDK。テレビ背面の琉球石灰岩の壁は夫人の希望。高い天井や大判タイルの床と相まってラグジュアリーな印象を醸す


海が見える3階にLDK

Tさん宅
RC造/自由設計/家族3人

Tさんたっての希望で造ったガレージの脇から2階の玄関へ。2階には親世帯の住まいもあるが、玄関から別の完全分離型。

Tさん世帯は2階に玄関と寝室があり、見晴らしの良い3階にLDKが配されている。「どうしても海が見える家で暮らしたくて、約3年をかけて土地を探した」と話す。

大きな窓に囲まれたLDKは、住宅密集地にいることを忘れるほどの開放感。最高で約3・8メートルある天井高と、仕切らない造りも効いている。キッチンの吊(つ)り収納やレンジフードなど、視界の邪魔になるものは徹底的になくした。

そこに大判タイルの床や、琉球石灰岩の壁(テレビ背面)も相まってホテルのようなラグジュアリー感を醸す。

3階・Tさん世帯のLDKは西海岸を望む西側に開く
3階・Tさん世帯のLDKは西海岸を望む西側に開く。仕切りがなくどこにいても景色が楽しめる


住宅密集地で眺望を確保するため3階建てにした

住宅密集地で眺望を確保するため3階建てにした。1階にガレージ、2階に親世帯の住まいと、Tさん世帯の玄関と寝室、3階にTさん世帯のLDKを設けた。屋上テラスもあり、眺望を堪能できる


1階のガレージ。Tさんの趣味である自転車を飾るスペースも設置
1階のガレージ。Tさんの趣味である自転車を飾るスペースも設置


 

大収納“倉”が重宝

土地を購入する前から、建築士は決めていた。「要望への対応力が決め手だった」

土地購入の際にも「現地に来てもらい、長い棒にスマホを付けてどの程度の高さなら海が見えるか確認してもらった」。眺望が良いのは3階以上の西側のみ、とピンポイントだったが「うまく居室を配置して、LDKのどこにいても海が見える造りをかなえてくれた」と話す。

その建築士の得意とする大収納“倉”のある造りも「すごく便利」と夫人。最も天井高のあるキッチン(約3・8メートル)のそばに天井高1・4メートルの蔵があり、その上に子ども室がある。約6・5帖の蔵に「表に出したくないモノはなんでも入れている」。子ども室との近さも「安心感がある」。

こうした暮らしやすさも、眺望を楽しむゆとりにつながっている。


ここがポイント
軒とテラスで西日対策

「西海岸を望む暮らし」がTさんの強い希望。眺望を確保するためには「周囲の2階建て住宅より高くする必要があった。そこで1階にガレージ、2階に親世帯とTさん世帯の玄関と寝室、3階にLDKというプランにした」と、設計を手掛けた間+impressionの儀間徹さん。

海景色は北西側のため、西日対策が必須。緩衝空間としてLDKとの間にテラスを設置し、「軒を最大3メートル延ばして日差しを遮っている」と儀間達紀さんは話す。

南側は天井高を上げ、高窓を配置して採光を確保。その天井高を活用して空間を2層に分け、上に子ども室、下に6・5帖の大収納“倉”を設けた。
 

キッチンのある東側は天井高3・8メートルある。高さを生かし、半階上に子ども室、その下に6.5帖の収納“蔵”を設けた

キッチンのある東側は天井高3・8メートルある。高さを生かし、半階上に子ども室、その下に6.5帖の収納“倉”を設けた

 

3階北西側のテラス。手すりがカウンターを兼ねる

3階北西側のテラス。手すりがカウンターを兼ねる。西海岸を見ながら朝食を楽しんでいるそうだ


東側にまとめたトイレや浴室は、中庭から光と風を取り込む。「一つの中庭を、トイレや浴室などで挟む形にしたが、気兼ねせず利用できるよう、視界に入る部分だけルーバーを設けて開放感とプライベートを両立している」と説明する。

洗濯動線は、回遊型にして効率化。洗濯機・乾燥機のある洗面室、脱衣所、洗濯物を畳む和室をひとつなぎにし、半径2メートル内ですべての作業が済むようにした。Tさんは「移動が少なくてすごく楽。かなり時短になっている」と話した。

 

木調タイルが高級感を漂わせる浴室

木調タイルが高級感を漂わせる浴室。右側が坪庭

 


トイレと浴室で坪庭を挟む形のため、トイレは浴室側から見える部分だけルーバーを設けた

トイレと浴室で坪庭を挟む形のため、トイレは浴室側から見える部分だけルーバーを設けた

 

洗面室、脱衣室、和室と回遊でき、「洗濯の効率がとても良い」とTさん

洗面室、脱衣室、和室と回遊でき、「洗濯の効率がとても良い」とTさん




[DATA]
家族構成:夫婦、子ども1人
敷地面積:約180平方メートル(約54.49坪)
1階床面積:約82平方メートル(約24.8坪)
2階床面積:約65.7平方メートル(約19.9坪)
3階床面積:約72.3平方メートル(約21.9坪)
建ぺい率:約47.8%(許容60%)
容積率:約97.7%(許容200%)
用途地域:第一種中高層住居専用地域
躯体構造:鉄筋コンクリート
     ラーメン構造
設計:間+impression
   儀間徹、儀間達紀
構造:建築設計庵 長間大輔
施工:(株)沖秀建設 池原元勝
電気:(有)開成電設 玉那覇裕亮
水道:(有)ライフ工業 我喜屋奨
キッチン:(有)MOV 照屋涼子
               (有)ファイン 比嘉美奈子  

問い合わせ
間+impression
 電話098・892・3635
 http://ma-impression.com/
インスタグラム:@ma_impression


撮影/泉公(ララフィルム) 取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1927号・2022年12月9日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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