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2021年1月22日更新

家全体に「木木感」|(株)木の家GreenHouse

[床・太鼓梁・天井に無垢材|お住まい拝見]
西原町の田場さん宅は、太鼓梁(たいこばり)や床材だけでなく、天井材にまで無垢(むく)材を使った「木木感(もくもくかん)」のある木造2階建て。長女がブランコや縄跳びで遊ぶ姿を眺めながら、田場さんと夫人は梁を見上げてまったり過ごす。

太くて立派な太鼓梁が目を引く、1階LDK。床だけでなく、天井にも杉の無垢材が張られている。2階ホールはLDKの吹き抜けに面しており、2階子ども室にも窓が付いている=写真右上=ため、夫人は「キッチンにいながら家族の様子がよく分かる」と話す
 

揺れて眺めて梁を楽しむ

田場さん宅
 木造/自由設計/家族3人 

田場さんが求めたのは、木をふんだんに使った『木木感(もくもくかん)』のある家。「昔から木の雰囲気が好きで、前面に出したかった」と話す。

実際、玄関ドアを開けるやいなや、木の香りが漂ってくる。香りをたどると、床だけでなく天井にまで杉の無垢(むく)材が張られたLDK。5.3メートルの高い吹き抜けには5本の太鼓梁(たいこばり)も横切る。木のぬくもりに包まれたような空間だ。

「落ち着くし、癒やされる」と話す田場さんは、ダイニングで晩酌しながら梁を見上げたり、2階ホールから梁を見下ろしたりして楽しむ。

さらにLDKは隣の和室と一体化でき、天井も2階ホールと一続きのため、実面積以上に広く感じる。長女は梁に掛けられたブランコで遊んだり、縄跳びの練習。取材時には「あやとびもできるようになったよ」と披露してくれた。

夫人も満足そうに、「広いし、高窓から光も入る。以前住んでいたアパートよりも、家で過ごす時間が増えた。コーヒー片手に、娘の縄跳びする姿を見るのが至福のひととき」と笑顔を見せる。


ダイニングから見た、キッチンとリビング。LDK全体で19帖と広く、天井も高いため開放感がある。階段がリビングとキッチンをゆるやかに仕切る
 

2階ホールから1階を見下ろす。東面と南面に設けられた高窓から光が入るため「昼間は電気をつけなくても明るい」と夫人
 

洗面所からキッチンへと続く通路。右手の棚には鍵やハンカチ、マスクなどを収め、左手の壁一面のホワイトボードには家族の予定などがまとめられている。家族のための裏動線とも言える
 

何倍もおいしい食事

「娘の小学校入学までに」と家づくりを始めた夫婦。コンクリート造も検討していたが、木造でもしっかり耐震性能は確保できると知り、「話が合い、長く付き合いたいと思えた」木造専門の建築会社に依頼することにした。

設計時には夫人も参加。特に動線や収納は「住んでからの生活をイメージして」要望を伝えた。そのため、玄関から洗面所、キッチンまでの動線上に、鍵や荷物を置く棚を設けるなど、家族にとって使いやすい造りになっている。

土地は田場さんの事務所の敷地を分筆。田場さんは「以前は職場と家が遠く離れていたが、今は家の隣が職場。だから仕事が遅くまでかかるときも、夕飯を一緒に食べて、また仕事に戻れる。夜遅くに一人で食べていたときより何倍もおいしい」とうれしそう。

家族が互いを思って建てられた家は、木だけでなく、家族のぬくもりも感じられた。


2階子ども室。1階LDKの吹き抜けに面した窓は、家全体の通風にも一役買っている
 

玄関。来客は左のリビングへ、家族は奥にある洗面所や荷物置き場へと、動線を分けられる



2階ホールには約100インチのホームシアターがある。田場さんの要望で、ここの床だけ、香りの良いヒノキを使っている
 

ここがポイント
木肌見せる太鼓梁 保険含み資金計画

田場さんが「どうしてもやりたかった」のが吹き抜けに太鼓梁をかける造り。そこでまず、木の家GreenHouseの座間味修さんは火災保険について説明した。「太鼓梁のように構造材が見えていると、火災保険料が割高になる。そのため、資金計画の段階で検討してから、プランニングを進めた」

見栄えも大切な太鼓梁は無垢の杉材だが、そのほかの構造材にはJAS規格の集成材を使用。座間味さんは「木の板を人工的に組んだJAS規格集成材なら、基準強度が高く、品質も明確」と話す。

さらに同社では、耐震性を高めるため、断熱材と一体化した構造パネルを柱と柱の間に挟みこむ「プレウォール工法」を採用。繰り返す揺れに対して、パネル全体で突っ張って耐えられるという。

壁面には漆喰(しっくい)が施されている。しかし、漆喰は手が届く高さまでで、それより上は漆喰風の壁紙を使った。「台風などで家が揺れると、漆喰がぽろぽろ落ちる可能性がある。その場合でもメンテナンスができるよう配慮した」

断熱材は屋根や壁だけでなく、床下にも採用。木や漆喰の調湿作用とも合わさって、夫人は「夏はむわっとしないし、冬は足が冷たくない」と実感する。

間取りは階段を中心に回遊できる造り。階段はキッチンの目隠し代わりにもなっており、階段下にはウオーターサーバーや携帯電話の充電器などがピッタリ収められている。座間味さんは「夫人と一緒にどこに何を置くか細かく決めたことで、スペースを無駄なく活用できた」。

将来を見据え、1階だけで生活が完結するようにもなっている。


洗面所と脱衣室。約2.5帖と広い脱衣室は、室内干しができるよう、天井にフックが取り付けられている


白とグレーのモダンな雰囲気の外観。木目の玄関がアクセントになっている
 

[DATA]
家族構成:夫婦、子ども1人
敷地面積:165.57平方メートル(約50.09坪)
1階床面積:72.04平方メートル(約21.29坪)
2階床面積:21.53平方メートル(約6.51坪)
建ぺい率:48.52%(許容50%)
容積率:56.52%(許容100%)
用途地域:第一種低層住居専用地域
躯体構造:木造(プレウォール工法)
設計:(株)木の家GreenHouse
施工:(株)新洋
電気:トーマ電工
水道:システム企画(有)

問い合わせ
 (株)木の家GreenHouse
 電話098・975・9710
 HP:kinoie-greenhouse.com


撮影/比嘉秀明 取材/出嶋佳祐
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1829号・2021年1月22日紙面から掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
出嶋佳祐

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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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