家づくり
2024年7月26日更新
県産の花ブロック 彩りと快適さに|㈲大城ブロック工業[建材ピックアップ]㉜−2
7月は県産品奨励月間。沖縄生まれで県外でも人気が高まっている建材が花ブロックだ。穴の形は多彩。デザイン性と機能性を兼ね備えた花ブロックの魅力と選び方、使用上の注意点などを、製造・販売を手掛ける㈲大城ブロック工業に聞いた。
県産の花ブロック 彩りと快適さに
新製品 自然災害に耐える4方向溝で強固に
2020年にお目見えした新・花ブロックは、広範囲で積んでも台風などに耐えられるよう、外周の4方向に鉄筋を通す溝を設けた造りが特徴。開発した大城ブロック工業の比嘉美正専務は、12年の大型台風で、花ブロックを積んだ病院の手すりが倒壊しているのを見て、構造的に安全性の高い製品の開発が必要と痛感。「4方向溝が成型できる機械を導入し、製造をスタート。職人の持ち運びの負担を減らすため、厚みは100㍉のみにしました」と説明する。
新・花ブロック「アケーズ」を外壁に使った糸満市の施設。4方向溝のおかげで高さ3.2㍍、幅5.2㍍の大きな壁面でも、構造上の強度を確保できる(大城ブロック工業提供)
白を基調に一部をオレンジに塗ってアクセントをつけた。(大城ブロック工業提供)
縦溝に平板を通し、その穴にシルバー鉄筋を通して施工。強固な枠組みができ風などへの耐性が増した(大城ブロック工業提供)
角を45度にカットした花ブロックを並べて組み、中にライトを仕込んだ照明(大城ブロック工業提供)
種類は6タイプ。デザインを引き受けた伊良波代表は、「チヌブ(竹垣)やクブン(くぼみ)など、言葉を聞くと沖縄の情景をイメージできるよう、名前にも気を配った」と話す。新たな試みとして、新・花ブロックを加工した照明も提案している。「ガーデニング製品として活用してもらえれば」と比嘉専務。アイデア次第で使い方はさまざまに広がる。
大城ブロック工業HP参照
(上から)ティダ、クブン、アケーズ、マルサン、チヌブ、カスリ。
新・花ブロック6種類 照明も
㈲大城ブロック工業(南城市)
6種類の新・花ブロックをはじめ、各種ブロックの製造販売、施工も手掛ける大城ブロック工業。創業66年。日本工業規格認定工場として、機械管理による製品品質の向上に努めてきた。新・花ブロックは2019年に開発に着手し、20年から販売。今年5月から花ブロックを加工した照明も制作し、新たな活用法も提案する。
◆問い合わせ/
㈲大城ブロック工業(南城市)
(電話=098-946-8126)
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文・比嘉千賀子(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2012号・2024年07月26日紙面から掲載
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編集者
住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。