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2025年10月3日更新

「インパチェンスといえばこの庭」 地元では有名 150坪の主が語る夢とは|自分でつくる庭

このコーナーでは、施主自ら楽しみながら作った庭を紹介する。


島袋さんの庭(名護市久志地域)
 

インパチェンスで
地域ごと彩りたい


インパチェンス(右)をはじめ、ランタナやクロトン、フヨウなどが葉を広げる。「今が一番花が少ない。もう少し涼しくなったら、いろいろな花が咲いてきれいだよ」と島袋さん(9月28日撮影)

地元でも有名な庭

「インパチェンスといえば島袋さんの庭」と地元では有名。約150坪の庭では秋から春にかけ、約10種のインパチェンスが咲き誇る。久志地域観光交流協会の江利川法孝さんも「島袋さんからもらったインパチェンスの苗は、驚くほど花持ちがいい」と話す。


インパチェンス開花時期の島袋さんの庭。一重や八重咲きなど、さまざまな品種に加え、赤・白・ピンクなどの花が咲き誇り、にぎやか(久志地域観光交流協会提供)

「だのに、なんで花のない時に取材に来るかねー」と苦笑いする島袋さん(66)。それでも、暑さに強い改良種の「サンパチェンス」が咲き、コリウスなどのカラーリーフが庭を彩る。「インパチェンスは花数が多くて長持ちするし、花や葉の色・形も豊富だから気に入っている。うちの庭に合っているみたいで、冬からゴールデンウイークくらいまで花を咲かせてくれる」を目を細める。


夏場は花が少なくなるが、コリウスなどのカラーリーフが彩りを添える

「15年かけて少しずつ増やしていった」というインパチェンスは、随所にこんもり茂り、生育の良さを伺わせる。昨年はさらに900本を挿し芽した。


島袋邸の裏側には森が広がる。その豊かな自然と一体となるようなナチュラルガーデン。足元の飛び石も島袋さんが手がけた

自庭だけでなく、近所に分けたり、地域の道路沿いに植えたりしているという島袋さん。「夢は久志地域をインパチェンスの花でいっぱいにすること」と語る。


緑の中に「てぃーがんまり工房」

石組みから玩具造りまで

土木の仕事をしている島袋さんは、重機を使い石組みもお手のもの。段々花壇や階段、池も手作りした。「現場から出た石をもらって作っている。池は先月完成したばかり。いつも庭のどこかを模様替えして、マンネリ化しないようにしている」


今年の夏は暑さが厳しかったことから、新たに水場を作った。ソーラーパネルで濾過装置を可動させ水を循環させている

こうした大物だけでなく「小物づくりも趣味」。庭の中に設けた「てぃーがんまり(手遊び)工房」では、地域の漁師から譲ってもらった夜光貝でアクセサリーを作ったり、乾燥させたクロツグの葉で昆虫を作ったりしている。地域の直売所で貝細工ワークショップの講師をすることも。


庭を進むと一角に屋根付きのスペースがある。ここが島袋さんがものづくりをする「てぃーがんまり工房」


島袋さんが夜光貝(円内)を加工してつくったネックレス。光沢が高級感を醸す


クロツグの葉でつくったバッタとかたつむり。なかなかリアル


廃材を利用して作ったという、かわいらしいポストがお出迎え


塀の上には廃材の大きなパイプを半分にカットして作った横長鉢が乗っている

島袋さんの庭には地域の海の幸・山の幸がいっぱい。楽しく〝がんまり〟して還元していた。
 
取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2074号・2025年10月03日紙面から掲載

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東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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