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2024年4月5日更新

【プロがつくる庭】リゾート風に リ・ガーデン

設計・施工/(有)繁樹園

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リゾート風に リ・ガーデン

Tさんの庭(那覇市)

スケッチでイメージ共有


子どもが遊べる庭

道路沿いにあるとは思えないほど、ゆったりとした時間が流れる。2メートルの塀が外をシャットアウトする庭では、オーガスタやセロームが大きな葉を広げ、アレカヤシやシンノウヤシが風に揺れる。それらの亜熱帯植物と、乳白色の砂利のコントラストが南国リゾート感を演出している。

中古住宅を購入したTさん。「庭は自分で改装しようと思っていたけど、なかなか手が回らなかった。人工芝だけ敷いた状態で放置していた」と話す。「この際、プロに依頼しよう」と、造園会社をまわり「完成イメージをスケッチで描いてくださって、すごく分かりやすかったのと絵にセンスを感じた」という庭師に改庭を依頼した。希望したのは「リゾート風」と「子どもが遊べるスペースもほしい」。

既存の石や木だけでなく人工芝まで生かしながら、新たに亜熱帯植物を加えて完成した庭は「要望をしっかりかなえてくれ、家族みんな満足しています。子どもたちは毎日走り回っています」と笑顔のTさん。7歳と3歳の長男・長女は琉球石灰岩をよじ登り、植物の隙間から「こっちだよ!」と顔を出す。人工芝に座る0歳の次女は、それを不思議そうに見ている。Tさんは「人工芝の敷き方もプロは全然違う。きちんと整地してから敷いてくださったから足触りも良い」とうれしそうに話す。


施工前 以前はクロキやマツなどが生えた平坦な庭だった。写真手前はTさんが敷いた人工芝
 

既存の琉球石灰岩に、ヤシやオーガスタなどを合わせた南国リゾート風の庭



當間さんが描いたイメージスケッチ。施主のTさんは「完成形が分かりやすかった」と話す。當間さんは「スケッチをしながら、頭の中で一度、施工をしている感じ。だから実際の施工もスムーズにできる」そうだ



三角の敷地 曲線でやわらかく

既存の木や石を活用

庭の設計・施工を手掛けた(有)繁樹園の當間嗣泰さんは「既存の石は良い物だったので、すべて生かした。植栽については良い香りがあり、育てるのに手間がかからないシャリンバイやゲッキツなどを選んで残した」と話す。

施工にあたっては、いったん石や木をすべてどけて更地にした上で配置しなおした。「敷地が三角形なので、とがった印象や窮屈な印象をやわらげるために曲線を多用している」。ゆるくカーブを描くように琉球石灰岩を配置。それが白い砂利が摸(も)す大海までつながっていく。砂利の海に浮かぶヤシの小島は、景観のアクセントになっている。

三角形の頂点にあたる敷地の奥には土を盛って立体感を演出。「そこには背が高くなり、葉が茂るアレカヤシを植えている。成長したら周りの住宅などを葉で遮ってくれ、リゾート感をアップさせてくれると思う」と説明する。

また、玄関前にも1畳ほどの庭がある=左写真。そこはヤシの仲間であるシュロチクを主に、細長い葉のヤブラン、繊細な小葉がかわいらしいオーストラリアンローズマリーなどを植栽。日にあまり当たらなくても育つ植物を選びつつ、葉の大きさや形に変化を付けて目を楽しませる。

最近はリ・ガーデンの依頼も増えているという。「リ・ガーデンは施主の意向を聞きながら、既存の素材を生かして庭を造る。新設にはない面白さや味わいが出る」と當間さんは話した。
 


琉球石灰岩の石積みから砂利の海まで「一筆書きのように曲線でつなげてやらわかさを演出した」と當間さん


庭で遊ぶ子どもたち。人工芝に寝転んだり、琉球石灰岩をよじ登ったり、木々の間を探検したり。癒やしの庭も、子どもたちにとっては公園代わりだ
 

玄関前の庭はシュロチクを主に、ヤブランや、ディフェンバキアなど、あまり日に当てなくても良い植物で彩っている

 

メインの庭の前にあるクロキは既存を生かした。メインの庭をさりげなく隠して、期待感を高める


 

設計・施工/((有)繁樹園
電話=098・854・7672
HP=https://www.hanjuen.jp/


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1996号 2024年4月5日紙面から掲載

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