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2022年9月23日更新

沖縄|【ひと】効率化で経営基盤を厚く|中部興産株式会社|代表取締役社長|新垣 貴雪 さん

不動産売買から賃貸管理・仲介やマンション管理を中心に幅広く事業展開する中部興産株式会社。創業40周年を迎えた今年6月、社長に就任した新垣貴雪氏(35)は「業務全般をIT化で効率よく。中部興産に相談すれば不動産の解決策が見つかる問題解決企業をめざす」と話す。

IT化を加速、労働環境も改善



新垣 貴雪 さん
中部興産株式会社|代表取締役社長



-就任して3カ月、心境は?
40年前に両親が立ち上げ、苦労する姿を幼少期から近くで見てきた。なので、私が継がないで誰が継ぐんだ、という思いが自然とあった。

多くの方々のサポートもあり、現在では県内最多1万5千戸以上を管理、年間2千件以上の賃貸契約をしている。これだけ事業展開できるのは、宅地建物取引士や一級建築士に上級相続支援コンサルタントなど幅広い有資格社員が在籍するから。

当社は間取りの提案、修繕による建物管理から相続対策まで、不動産の問題を幅広く扱う。オーナーさまの財産である建物の価値を最大限引き出せる問題解決集団であり続けたい。


-社の強みは?
インターネット環境の整備や賃貸物件のIoT(モノのインターネット)化を図る興産アメニティなどと連携するグループ力。例えば、高齢者賃貸に照明のオンオフで見守る仕組みをいち早く導入。24時間以上電気の切り替えがないと、連絡がくるようになっている。

さらに、完全非対面で部屋を探せるサービス「リモット」も展開している。高解像度の3D技術で実際に内覧するように歩き回る感覚をネット上で体感でき、窓など室内の正確な寸法や室内に差し込む日差しまで確認できる。

-心がけていることは?
社員が働きやすい環境をつくること。会社で起こりがちな仕事の形骸化、何のためにやっているのか分からない業務などの報告を社員に上げてもらい、必要なければ思い切ってやめる。

その一環として、人事評価の変更を行った。半期ごとに業務で新しく挑戦することを各自が設定し、給与に反映する体制を整備。活気が出る会社全体のモチベーションにつなげたい。

仕事は人が行うのでまず完璧はない。いろんなことに疑問を持ち、労働環境や業務内容を刷新できるよう取り組む。

-今後の展望は?
個人情報を扱う賃貸管理業務だが、情報セキュリティーをしっかりして効率化を図りたい。

既にオーナーさまや入居者さま、それぞれとアプリを使い情報を共有中。今後は、不動産契約も電子化し、お客さまがわざわざ店頭に出向く手間を省きつつ、顧客の多様なニーズに合ったサービスを展開していく。

少子高齢化に単身世帯の増加、建設コストの高騰など不動産市場を取り巻く環境は常に変化している。旧態依然ではなく、時代の変化の速さに合わせた事業基盤強化が必要だ。


県内10店舗を展開する中部興産株式会社の本社外観。沖縄市役所近くに立地



相続対策セミナー開催
11月まで、毎月第3土曜日

相続対策セミナーの様子。受講者からは「専門家による解説だから、本当によく分かる」と好評だという。

中部興産株式会社では、同社の上級相続支援コンサルタントが「相続対策セミナー」を月に1度、第3土曜日に開催している。 

セミナーのテーマは毎回異なる。今後、開催予定のセミナーの日付と内容は以下の通り。9月17日「生命保険を活用する方法」、10月15日「公正証書遺言の作り方と家族信託の活用」、11月19日「相続発生後にできる対策」。

セミナーは、浦添市のP’sSQUARE(ピーズスクエア)で開催。毎回午後1時30分~同3時30分。参加費無料。定員15人、完全予約制。

問い合わせ/申し込みは、中部興産相続サポートセンター沖縄(電話=098・860・5540、FAX=098・860・5562、メールアドレス=chubu-kosan@z-souzoku.com) ホームページ:http://chubu-kosan.z-souzoku.com



〈プロフィル〉あらかき・たかゆき/1987年、沖縄市生まれ。2011年、米国Washington StateUniversity卒業。12年、県外の機械商社に入社。生産設備部品などの輸出入業務を担当。17年、グループ会社の興産アメニティ株式会社に入社し新サービス構築や経営企画室に従事。20年、中部興産株式会社に転籍し、コーポレート部門長に。22年6月、社長に就任。座右の銘は「天は自ら助くる者を助く」


第1916号・2022年9月23日紙面から掲載
取材/市森知

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