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2026年1月23日更新

海外で注目の「スマートカーテン」を沖縄で製造 工場長の41歳3児のママが語る、仕事や職場への“パッション”|家々人々[163]

スマートカーテンの製造を手がける「HAND IN HAND」。工場長の豊里綾唯さん(41)は、職人のDNAを受け継ぐものづくりへの情熱と、3児の母として家族やスタッフを大切にする強い思いを語る。

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ミリ単位の技で窓を彩る

とよざと・あい/1985年、那覇市で生まれ、浦添市で育つ。保育園で勤務していたが、父親が代表を務める(株)ヨシダ工業サービスで、新たにスマートカーテンの製造を行う「HAND IN HAND」を立ち上げることになり、2019年に入社。工場長を務める。プライベートでは3人の子を持つ。


■幼少期の暮らしの思い出は
実家が建築関係の仕事を営んでおり、父が現場でミリ単位の正確さを持って仕事をしている姿を見て育ちました。遊び場といえば職場の倉庫。ハンマーを持って遊ぶような環境が、ものづくりへの興味を自然に育みました。

特に思い出深いのは、小学校の卒業記念で作ったオルゴール。木箱を組み立て、彫刻刀でバラのデザインを施した作品が周囲から褒められ、今も大切に残してあります。

父から受け継いだ「ミリ単位でぴっちり収める」という姿勢は、幼少期に育まれ今の仕事に通じる私のDNAだと思います。

■現在の仕事に関わるようになった経緯は?
前は保育園に勤務していたのですが、子育てとの両立に悩んでいたとき、当社代表の父から工場立ち上げに誘われたのがきっかけでした。最初は私1人、倉庫を改造したような場所でのスタートです。

それまで建築の「硬い素材」に親しんできた私にとって、よれて伸び縮みする「布」は扱いづらく、当初は嫌でたまらない時期もありました。でも、納得いくものを作りたい一心で、生地ごとの癖を見極め、各工程で微調整しながら仕上げていく方法を確立しました。今では、窓枠にぴたっと収まるオーダーカーテンを作り上げることに、大きな誇りを感じています。

■工場長として大切にしていることは?
スタッフが「家庭と仕事を両立し、楽しく働ける環境」を守ることです。

以前は私自身、子どもが熱を出しても休みづらく、病児保育に預けて無理やり出勤するような日々を送っていました。だから自分の工場では、「子どもの行事や急な呼び出しは当たり前。お互いさまで助け合う」という文化を徹底しています。産休や育休後も復職しやすい雰囲気作りを心掛けています。

■今後の目標は?
当社のスマートカーテンをもっと多くの人に知ってもらいたいです。従来のカーテンは「目隠し」が主目的でしたが、私たちが作るカーテンは光を自由に取り入れ、どこからでも通り抜けられる機能性と、空間を華やかに変えるデザイン性を兼ね備えています。現在、ニーズに応えた新商品の開発に取り組んでいます。これからも、要望に応え、細部までこだわり抜いた沖縄発の「ものづくり」を続けていきたいです。



 子どものころの住まい 
RC造2階建ての家に住んでいた。父親は建設業(有)ヨシダ工業サービスを営んでおり、豊里さんは小さいころから近くにあった倉庫が遊び場で、親の手仕事を見て育った。


通勤時間にリフレッシュ
毎日、南城市から那覇市首里にある工場まで約50分かけて通勤していますが、この間も私にとって大事なスイッチの切り替え時間になっています。しっかりリフレッシュして仕事に集中する。このリズムが、丁寧な手仕事を生む源泉になっていると感じます。

 
◇    ◇    ◇
 
 
 ホッ  と空間
家族と過ごす場所
「休日に家族と釣りやキャンプを楽しむときがホッとする」と豊里さん。夫と3人の子どもたちも海好きと言い、「次男は自分で釣った魚をさばき焼いて食べるようになった」と目を細める。
 

取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行 週刊タイムス住宅新聞
第2090号・2026年01月23日紙面から掲載

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