庭・garden
2021年10月29日更新
初心者ハルサー向け【リモート農業塾】|初心者ハルサーAさんのお悩み
9月末、初心者ハルサーAさん(65)の畑を訪ねた。島ニンジンの種まきが終わったところで、「ことしの4月に収穫した島ニンジンは硬くて食べられなかった。今度こそおいしい島ニンジンを収穫したい!」と意気込む。菜園の経験が豊富で、野菜ソムリエプロでもある奥間美佐江さんに上手な育て方を聞いた。
今回のお悩み 島ニンジンの種まき完了
収穫までの作業は?
会社員時代の先輩に誘われて畑を始めた初心者ハルサーのAさん(65)
Q・島ニンジンのリベンジ中!
ことし4月に収穫した島ニンジンは、収穫時期が遅かったために硬くて食べられませんでした。奥間先生のアドバイス通り、9月に種まきをしました。収穫までにどんな作業が必要ですか?
A・間引きや土寄せをして、1~2月ごろに収穫しましょう
島ニンジンは9月ごろに種まきをして12月ごろから収穫をします。1~2月ごろが一番おいしくなる時期で、花が咲くまで放置すると硬くなってしまいます。
収穫までに間引きや土寄せの作業=下イラスト=があります。間引きしたニンジンは皮をむかずに素揚げしてもおいしいですよ。おいしいニンジンになるのを想像して育てれば、収穫まで楽しい時間になると思います。
【間引き】1回目の間引きは本葉2~3枚のころで1~2センチくらいの株間にする。2回目は本葉4枚のころで株間は3~5センチくらい、最後は本葉6枚のころで株間8~10センチくらいにする
【土寄せ】土から出た部分は変色してしまうので土をかけておく
ことし4月ごろに収穫した島ニンジンは硬くて食べられなかった。
今年こそは! と9月末に種をまいた。芽が出るのが楽しみだ
Q・この夏、トウガンはたくさん花が咲いたのに実りませんでした。何が悪かったのでしょう?
ことし9月の畑のトウガン。花はたくさん咲いたのに全然、実らなかった
A・受粉できなかったのかもしれません
トウガンは、3月中旬ごろにポットに種まきをして、本葉が出た4月に畑に定植。収穫は6月下旬以降になります。苗が小さいうちは、ウリハムシに食べられて枯れてしまうこともありますので、定植後は株が大きくなるまでネットをかけて育苗することをおすすめします。また、泥はねは病気の原因にもなるので敷き草もすると良いです。
Aさんのトウガンは、花はたくさん咲いたのに結実しなかったのですね。原因は受粉できていないことだと思われます。私の畑でも小さな実の付いた雌花が葉の陰に隠れていたせいか、受粉できずにピンポン玉くらいの大きさのまま枯れ落ちてしまうことがありました。ミツバチが多く飛んでいる時は虫が受粉を助けてくれますが、虫が少ない場合は花が咲いている午前中に雄花を摘んで人工授粉する方法もあります。
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取材/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1869号・2021年10月29日紙面から掲載
この記事のキュレーター
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- 東江菜穂
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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。