企業・ひとの取り組み
2020年6月19日更新
【ひと】その人に合う片付け提案|東風平美穂さん ライフオーガナイザー(R)
2012年より沖縄初のライフオーガナイザー(R)として活動する東風平美穂さん(46)。一人一人に合わせた片付け法を提案するほか、セミナーやメディアでの執筆も行う。「ライフオーガナイズを沖縄でもっと広めたい」と語る。
自己肯定感にもつなぐ
-ライフオーガナイザー(R)とは?
一人一人の価値観や暮らしにあった、片付けの仕組みづくりをサポートする専門家です。家事代行型の整理収納サービスとは違い、人それぞれに暮らしを最適化する「ライフオーガナイズ」の考え方が基本。捨てることから始めない片付けのアプローチや、きれいな状態を保ちやすいのが特徴です。
私自身、幼少から片付けが苦手で、きれいにしては散らかしての繰り返しでした。ライフオーガナイズは単なる片付け法ではなく、生き方そのものを整える術。それを学んでから、片付けられなかったのは自分が悪いからではなく方法を知らなかったからだと分かって安心し、片付けで自分に自信が付くと、やりたいことがどんどん進められるようになりました。
-心掛けていることは?
相談者の「本当はこうしたい」という部分を引き出すようにしています。会話から掘り下げ、それを目標にします。
自宅の片付けを依頼してきたある人は、経営していた飲食店を閉め、もう料理から離れたいと話していました。でも、台所の動線を改善し、食材を見せる収納にしたら、再び料理を楽しむようになり、表情も明るくなったんです。好きなことが合理的にできるようになり、本当にやりたいことが見えてきた。前向きな姿は私の力にもなりました。
-今後の目標は?
オンラインを活用した個人相談やセミナーなどの対応に力を入れたい。自分を無理に変えなくても仕組みを作ることで、片付けはうまくいきます。その方法をより多くの人に伝えていきたいです。
ブログで情報発信
片付けのヒント満載
2人を子育て中で「モノが多い」という東風平家。スッキリ空間を保つための「ちょっとした工夫」が随所に光る。ポイントは「テーブルや床など平面の何もない部分を増やすこと」。部屋をスッキリ広く見せる効果があるという。
特にモノが散乱しやすいダイニングテーブルでは、百円ショップのプチごみ袋を活用。「おしゃれな見た目がいい。子どももごみ捨ての習慣がついた」と喜ぶ。また、テーブル下には、ダイレクトメールなどの紙類を一時的に置けるカゴを設置。その他の豊富なアイデアもネットで情報発信しており、「あなたにぴったりの方法を見つけて」と呼び掛ける。
・ブログ「ココチイイコト」https://cocochiiicoto.com/
・「片づけ収納ドットコム」https://katazukeshuno.com/
リビングでは見た目におしゃれなプチごみ袋(左手前)が活躍する
こちんだ・みほ 1974年、宮崎県生まれ、福岡育ち。福岡大学を卒業後、キッチンメーカーに就職。仕事を通じ知り合った沖縄県出身の男性と2006年に結婚し、移住。12年、インテリアコーディネーター、ライフオーガナイザー1級を取得。家族は夫と小学5年生の息子、5歳の娘。
◆HP:https://cocochiiicoto.com/
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1798号・2020年6月19日紙面から掲載