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2021年7月30日更新

沖縄|【ひと】地域密着でまちづくりも|池原 涼子さん|(有)ジョウゲン開発 代表取締役

宜野湾市を中心に賃貸管理や売買などを手掛ける、創業36年の(有)ジョウゲン開発。昨年4月、父の跡を継いで代表取締役に就任した池原涼子さんは「地域に根差し、思いやりを持って、居住空間を提供していきたい」と話す。

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思いやりのある居住空間



池原 涼子さん
(有)ジョウゲン開発 代表取締役



-代表就任に対する思いは?

両親が立ち上げた会社ですが、子どもの頃はこの仕事に良いイメージを持っていませんでした。家賃の回収などで夜中に出て行く親の姿を見送るのが不安だったからです。

しかし、大人になって会社を手伝ううちに、いろいろな出会いがある不動産の仕事にやりがいを感じ始めました。 中でも印象的だったのが、アパートに20年以上暮らす家族が退去した時。置き手紙に、結婚や出産、子の成長、巣立ちなど、思い出の空間になったことが、感謝とともにつづられていました。貸して終わり、売って終わりではなく、長くお付き合いしながら暮らしを支えていく大切な仕事だと気付いたんです。

父が急逝して、私が代表になった今は、経営理念でもある「思いやりのある居住空間の提供」を続けていきたいと、改めて思います。

-心掛けていることは?

相手の立場で考えること。現場に出ていた時はお客さんの立場で考えて行動していましたが、今は社員に対してそうあるよう心掛けています。

積極的に声かけするほか、子育てや介護などを抱えていても互いにカバーし合える環境づくりにも注力。地域で一番働きやすい職場を目指しているため、入社10年以上の、賃貸から売買までこなす経験豊富な社員がほとんどです。
 

-今後の目標は?
地域に根差した、地元密着型の会社であり続けたい。そして目の前にある西普天間住宅地区をはじめ、通り会の活動など、まちづくりにも積極的に関わっていきたいです。

また、私の経験を生かしながら、相続の相談などにも対応していけたらと思います。

空室対策にリノベ提案
2LDK→ワンルームに



ジョウゲン開発が手掛けたアパートリノベの事例

「新築アパートが増える中、長くお付き合いするオーナーさまの物件はどうしても古くなって空き室が出てしまう」と池原さん。そこで、ジョウゲン開発ではリノベーションの提案も行っている。

例えば、築30年以上たったアパートでは、2LDKだった間取りを広いワンルームに改装。天井はおしゃれなヘリンボーン張りにした=上写真。すると、1人暮らしの女性の入居がすぐに決まったという。

池原さんは「地域に密着しているからこそ得られる、細かいニーズなどの情報を基に提案しています。入居者が自由にDIYを楽しめる物件など、古いものにこそ価値を見いだし、ワクワクするような物件を増やしていけたら」と話した。

〈プロフィル〉
いけはら・りょうこ/1980年、宜野湾市出身。日本女子体育大学卒業後、健康運動指導士として県外で就職。24歳の時に沖縄に戻り、父が営む(有)ジョウゲン開発に入社。2020年4月、代表取締役就任。琉球ゴールデンキングスのファンで、NBA観戦が夢。◆(有)ジョウゲン開発 宜野湾市普天間2-49-2  電話098・892・0651


第1856号・2021年7月30日紙面から掲載

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出嶋佳祐

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編集者
「週刊タイムス住宅新聞」の記事を書く。映画、落語、図書館、散歩、糖分、変な生き物をこよなく愛し、周囲にもダダ漏れ状態のはずなのに、名前を入力すると考えていることが分かるサイトで表示されるのは「秘」のみ。誰にも見つからないように隠しているのは能ある鷹のごとくいざというときに出す「爪」程度だが、これに関してはきっちり隠し通せており、自分でもその在り処は分からない。取材しながら爪探し中。

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