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2026年1月9日更新

湿気・結露・塩害 沖縄は冬でも油断禁物! ハウスクリーニング会社代表が教える、「予防」する掃除法|プロが伝授 おそうじ術㉒

ハウスクリーニングを行う(株)サンジュの宇江城雄斗代表が、さまざまな場所・モノのお掃除術を紹介。今回は、冬でも油断できない沖縄の「湿気・結露・塩害」対策と予防掃除について。三つのポイントに分けて解説する。

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冬でも油断できない!「湿気・結露・塩害」対策

 1  月の沖縄は、桜が咲き始め、本土の厳しい冬に比べれば過ごしやすい季節です。実はこの時期こそ、沖縄の住宅にとっては「メンテナンスが重要な季節」だということをご存じでしょうか?

本土出身の方が沖縄に住んで驚くことの一つに、「冬なのにカビが生えた」「窓がベタベタする」という現象があります。「冬は乾燥する季節だから、カビなんて生えないはず」「うちは海沿いじゃないから塩害なんて関係ない」。そう油断していると、春先に大事な革靴やバッグがカビだらけになっていたり、窓のサッシがさびて開かなくなったりというトラブルに見舞われてしまいます。

なぜカビが育つ?

沖縄の住宅の多くは台風に強い鉄筋コンクリート造です。丈夫な一方で「熱しにくく冷めにくい」性質があり、冬は外気に冷やされたコンクリートが長時間冷たいままになります。そこへ料理・入浴・人の呼吸などで発生した温かく湿った空気が触れると、冷たいグラスに水滴がつくのと同じ原理で、壁面に目に見えない結露が発生します。

冬の沖縄の平均湿度は60パーセント以上の日が多く、カビが成長しやすい環境が整っています。特に湿気が逃げにくい空気が動かない次の場所は要注意です。

・北側の壁に面したクローゼット
・タンスやベッドの裏
・げた箱の中

これらは結露が起きやすく、気付いたときにはカビが広がっていることもあります。対策は、家具を壁から離したり換気をしたり、除湿器を活用するなど。詳細は 1 を参考に。


 1  家具周りの対策

・家具を壁から3~5センチ離す
 空気が通るだけでカビのリスクが大幅に減ります。
・クローゼットの換気
 月に1~2回、晴れた日に扉を全開に。扇風機で風を入れるとより効果的。
・除湿機を活用
 沖縄の冬は除湿こそ最優先。湿度60パーセントを超える日は積極的に使いましょう。



塩害に注意

「内陸だから塩害は関係ない」と思われがちですが、冬の沖縄は強い北風が吹き、海のしぶきが細かい「海塩粒子」となって島の広範囲に運ばれます。そのため、沖縄本島は専門業界でも広域塩害地域とされることが多く、住宅の場所を問わず塩分汚れが付きやすい環境です。

窓ガラスが白く曇ったりベタついたりするのは、塩分が付着して湿気を吸い寄せている証拠。そのままにするとアルミサッシの白サビや網戸の腐食が進み、劣化を早めてしまいます。

有効な対策は「水拭き&から拭き」です 2 参照


 2  窓周りの対策

・まずは水拭き
 塩分はから拭きでは取れません。水を含ませた雑巾で洗い流すイメージで拭きます。
・最後に必ずから拭き
 水分を残すと水あかの発生やサビの進行の原因に。
・室外機のケア
 外側のカバー部分を優しく水拭き。内部のフィンは触らないように注意。



加湿より除湿

本土の冬は乾燥が問題ですが、沖縄では湿度が高い日が多く、加湿器を使い過ぎると逆効果になることも。冷えたコンクリート壁に湿気が触れて結露が発生し、以下のようなトラブルにつながります。

・壁紙が湿気で剥がれる
・クローゼットの床が変色する
・カーテンの裾に黒カビが発生

特にカーテンは結露による水分を吸い込むため、見た目以上にカビの原因になりやすいです。これらの場所は除湿グッズやすのこを上手に活用し、湿気をためない工夫をしましょう 3 参照


 3  加湿より除湿対策を

・加湿より除湿
 湿度60パーセントを超える日は加湿器はOFF。必要なのは除湿です。
・家具裏には除湿シート
 ベッドやタンスの裏の湿気対策に。
・押し入れやクローゼットはスノコ
 荷物の直置きを避け、湿気をためない仕組みづくりを。



冬の沖縄の予防掃除

日頃の習慣を少し変えるだけで、カビ・サビの発生を大きく防げます。

1)窓サッシの月1クリーニング
砂・湿気・塩分が混ざった「重たい汚れ」は放置すると固まります。まず乾いた状態で砂を取り除き、その後に水拭きした後、から拭きが基本。

2)「塩分ホコリ」の除去
テレビ裏や家電の上は塩分を含んだベタつくホコリがたまりがち。ハンディモップをかけ、汚れが強い日は固く絞った雑巾で拭き取りましょう。

3)カーテンの洗濯
結露による水分を吸ってカビの温床になりやすいため、冬に1度は洗濯を。晴れた日にしっかり乾かすことで部屋全体のカビ予防になります。
 
◆     ◆

沖縄の冬は気温こそ穏やかですが、冷えたコンクリート、高い湿度、季節風がそろい、住宅にとっては意外と過酷な季節です。しかし、湿気・結露・塩害の特徴を知り、正しい対策を続ければ、家は長持ちします。月に1度の窓掃除や、カビ対策など、今日からできることばかりです。冬のうちにしっかりケアをして、春を気持ちよく迎えましょう。




執筆者(うえしろ・ゆうと)
1995年、うるま市石川出身。株式会社サンジュ代表。同社ではハウスクリーニングのほか、料理などの家事代行業や庭掃除事業も行う。
(電話=0120・547・252)
https://sunju-okicaji.com/hp/

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2088号・2026年1月9日紙面から掲載

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