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2018年6月29日更新

手掛けるのはRC造「肌で実感 沖縄の風土」|島田潤さん[デザインネットワーク]

【建築士の素顔】7月1日は建築士の日。通常紙面では仕事のみにスポットがあたるが、建築士の素顔は? アイデアの素は? 掘り下げると、建築への熱い思いや豊かな個性が見えてきた。

島田潤さん(65) デザインネットワーク

島田さんにとっては、自宅バルコニーも自然を感じる身近な場所。「自然の中にいると、楽観的になる」から発想を膨らませられる
島田さんにとっては、自宅バルコニーも自然を感じる身近な場所。「自然の中にいると、楽観的になる」から発想を膨らませられる


手掛けるのはRC造

自然に勝るものはない

「JUN'S CAFE」と名づけた自宅のバルコニーで、島田潤さんは朝日を浴びながら朝食を取り、夕涼みしながらお酒を飲む。思わず「優雅だな」と、うらやんでしまうような暮らしぶりだ。「沖縄は外で暮らすほうが涼しい。自然の光・風は本当に気持ちがいい。気持ちよさを人工的に作っても自然にはかなわないよ」と島田さんは語る。自然の心地よさを分かってもらいたいからこそ、光と風を取り込み、自然を感じられる設計を念頭に置く。
自然を建築に取り込もうと考え始めたのは、アリゾナの砂漠で生活した時だった。コンクリートジャングルの都会から抜け出し、砂漠の乾燥した空気、照りつける太陽、木陰の涼しさ、満天の星空…。自然にあるものを見て、感じて、どれも「自然が空間を演出していると気付いた」。
日ごろから公園や海辺などに出歩き、太陽が作り出す光と影、木陰や水辺の涼しさを体感し、気持ちよさがどこから来るのかを考え続ける。「自分が実践しているからこそ、提案できる」。暮らしぶりが設計に生きている。


否定せず発想を膨らます

西日がきついから閉じる、暑いから窓を閉めて冷房をつける、といった「固定観念や既成概念をなくして、新しいものをつくる」ことを心掛けているから「設計では毎回苦労する」。例えば、開けた空間が西側にしかないなら、西と東に開口部をとって風を取り込み、西日が室内に当たらないようルーバーをつけるなど。敷地や周辺状況に合わせて、自然の取り入れ方を変える。
否定的に考えず、制約にとらわれずに、まずは「どうにかなるさー」と楽観的に発想を思い切り膨らませた後、台風、維持管理、予算などの課題をどう解決するか、トライアンドエラーを神経質に繰り返す。自身を「楽観的だけど神経質」という島田さんの性格が表われている。
膨らんだ発想の中から、施主と「気持ちよさを共有」してできた住まいが、「『当初イメージしていた形とは違うけど、これこそが求めていたもの』と施主から言ってもらえた時は至福」と島田さんはほほ笑んだ。


島田さんは「鉄筋コンクリート造(RC)は台風に強い。大きな空間がとれるのもメリット」と語る。強固な箱の中に間取りなどが変えやすい木の家をすっぽり収め、長く住めるよう工夫=下写真
島田さんは「鉄筋コンクリート造(RC)は台風に強い。大きな空間がとれるのもメリット」と語る。強固な箱の中に間取りなどが変えやすい木の家をすっぽり収め、長く住めるよう工夫=下写真
島田さんは「鉄筋コンクリート造(RC)は台風に強い。大きな空間がとれるのもメリット」と語る。強固な箱の中に間取りなどが変えやすい木の家をすっぽり収め、長く住めるよう工夫=下写真

朝食の空間。「いつも鳥が来る」ほど緑豊かで、明るい空間が広がる
朝食の空間。「いつも鳥が来る」ほど緑豊かで、明るい空間が広がる


島田潤(しまだ・じゅん)
1952年、那覇市出身。76年に熊本大学建築学科を卒業。81年の半年間、米国アリゾナ州で建築家・パウロ・ソレリに学ぶ。86年にデザインネットワークを設立。第3回沖縄建築賞一般建築部門で「クニンダテラス」が正賞受賞。一級建築士。

(株)デザインネットワーク
098-858-2008
http://www.dn-okinawa.com/index.html


<建築士の日特集>
手掛けるのは「RC造」
手掛けるのは「混構造」
手掛けるのは「木造」
手掛けるのは「構造デザイン」
建築士Q&A
 


編集・取材/川本莉菜子
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1695号・2018年6月29日紙面から掲載

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