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2025年10月24日更新

[第28回沖縄ウッディフェア]木の味生きる作品ずらり|10月31日(金)~11月3日(月・祝日) 豊見城市・おきなわ工芸の杜

秋の風物詩「沖縄ウッディフェア」(主催・同実行委員会)が今年もおきなわ工芸の杜(豊見城市)で開かれる。10月31日(金)〜11月3日(月・祝日)。約50工房が、個性豊かな手作り木工芸品やその他の工芸品の展示販売を行う。

 第28回沖縄ウッディフェア 
2025年10月31日(金)〜11月3日(月・祝日)
@おきなわ工芸の杜(豊見城市)



木の味生きる作品ずらり
街中の伐採木を活用した展示も

約50工房が一堂に

秋の風物詩「沖縄ウッディフェア」(主催・同実行委員会)が今年もおきなわ工芸の杜(豊見城市)で開かれる。約50工房が、個性豊かな手作り木工芸品やその他の工芸品の展示販売を行う。さらに、毎回リピーターが行列する苗木の無料配布(協力・県緑化推進委員会)やクラフト体験、親子で楽しめる県産木ふれあいコーナーなども開催する。

中でも見どころは、街中で伐採された木を使った作品を展示する「SDGsコーナー」。製作したのは県内の木工作家たち。

屋宜政廣さんと小橋川剛右さんは、旧豊見城村役所庁舎の解体に伴って伐採された樹齢60年のリュウキュウマツ=写真=でベンチとテーブルを製作した。「幹は細かったが、その分、目が詰まっていて木目や樹脂(方言ではトゥブシ)が美しく現れた。曲がっているのも、製材された木とは違う味わいがある」と小橋川さんは話す。


豊見城市の旧豊見城村役所庁舎に生えていた樹齢60年のリュウキュウマツ。庁舎の解体に伴って伐採された(瓜田一さん提供)


瓜田一さんは、一般家庭から提供されたクロキを使ってイスを作った。「樹齢を重ねたクロキは芯の部分が堅く黒くなっていくが、それまでにかなりの歳月がかかる。今回使ったクロキは結構、黒い部分があって加工は大変だったけど、貴重な経験になった」と話す。

「都市森林の市街地材」

「今までは廃棄処分されてきた木が、手を掛ければこれだけ素晴らしい木工作品になる。生かさないと、もったない!」と屋宜さんは力を込める。「私たちは、伐採された街路樹などを『都市森林の市街地材』と名付け、活用を模索している」。さまざまな企業・人の協力を得て数年前から木工作品に昇華し、23年からフェアでの展示を続けている。

行政も、木の持続的な活用や森林整備を後押ししている。「国から各市町村に譲与される『森林環境譲与税』は、木(国産木)を持続的に生かす取り組みに活用できる」と屋宜さんは説明。今回、豊見城市はこれを利用。屋宜さんが理事長を務める沖縄県ウッドクラフト事業協同組合に委託して、市街地材のリュウキュウマツで家具や小物を製作。フェアでの展示に至った。

まさに〝 捨てればごみ、生かせば資源 〟。「多くの人に見てもらい、市街地材の可能性を発信したい」と呼びかけた。


来場を呼び掛ける(右から)同フェア実行委員会・事務局長の屋宜政廣さん(島変木)、実行委員の瓜田一さん(うりぼう)、小橋川剛右さん(GRAIN)=9月25日、おきなわ工芸の杜



※ことしは4日間開催!
午前10時〜午後6時(最終日は午後5時)
会場/おきなわ工芸の杜(豊見城市豊見城1114−1)

約50工房が、手作り木工芸品やその他の工芸品の展示販売、苗木の無料配布(期間中の午後2時〜)、木工体験、高校生の作品展示などを実施。
https://woodyfair.okinawa
電話=080-9856-6208(平日10時〜18時)
 

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2077号・2025年10月24日紙面から掲載

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