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2025年3月7日更新
[沖縄]社会と暮らしを 支える女性たち|株式会社 暮らしかたらぼ|3月8日は国際女性デー④
社会と暮らしを支えようと、奮闘する女性が増えている。各分野でひたむき働く女性を紹介する。

「家事をプロとコラボ」という選択肢提案

株式会社 暮らしかたらぼ
根原 典枝さん・代表
1972年うるま市出身。赤字企業が3S(整理・整頓・清掃)で再生する様子に感化され2010年、掃除・片付けで悩む人をサポートする(株)暮らしかたらぼを設立
Q掃除や片付けで悩む方をサポートする(株)暮らしかたらぼ設立の経緯
ブライダル業界で働いていましたが出産を機に退職し、子どもが1歳になり、パートで仕事を始めました。家事も仕事も育児もすべてを完璧にこなすのは本当に大変で、気づけばいつまで続くのかわからない“長いトンネル”の中にいるような感覚でした。
そんな時、テレビ番組で「3S(整理・整頓・清掃)」を取り入れて経営を立て直した企業を目にし「会社が良くなるなら、家庭にも応用できるのでは?」と、半ば実験的に3Sを取り入れてみました。
まず取りかかったのは「整理」。押し入れや引き出しの中のものをすべて出すと、使っていない不要なものが想像以上にあり、無駄になっていたことに気付きました。
次に「整頓」。家族全員がわかりやすく、取り出しやすい収納方法に変えたところ、家族が自然と片付けるようになりました。片付けが苦手なのではなく、片付けしやすい仕組みがなかっただけだったのです。
そして「清掃」。毎日の掃除の時短のため、掃除しにくい場所を減らしたり、子どもをお風呂に入れながらシャンプーで浴室の掃除をしたり、効率化を考えました。
3Sを続けるうち、家事の負担が大幅に軽減されただけでなく、家族との時間や自分の時間も確保できるようになりました。「これはきっと多くの人の役に立つはず」と、2010年に片付けや掃除の仕組みづくりをサポートする仕事を起業しました。
Q顧客との関わりで感じること
お客さまの約8割が働く女性とそのご家族。仕事、家事、育児、介護と毎日、綱渡りのような生活を送っている方が多く「自分の時間が取れない」という声もよく聞きます。特に家事負担は女性に偏りがち。しかし、家事は分担できるもの。「自分でやる」「家族とやる」「プロに任せる」という選択肢があっていいのです。掃除や片付けの一部をプロに任せることで、生活の質が向上し、家族との時間や自分の時間を確保することができます。
「家事代行は特別な人のもの」と考えられがちですが、身近なものとして活用してほしいです。

同社マネージャーの佐々布倫代さん(右)と打ち合わせをする根原さん
Q仕事で心掛けていること
私たちが大切にしているのは、お客さまの価値観を尊重すること。例えば「服は畳んで収納するのが正解」ではなく「畳まずにかごに入れる」という方法も、そのご家庭に合っていれば正解です。片付けや掃除に“絶対の正解”はありません。その家庭にとって最適な仕組みを一緒に見つけ、提案するのが私たちの役割です。
「家事をプロとコラボする」という新しい選択肢を多くの方に知ってもらい、家事に追われる毎日から解放される人を増やしたい。その思いを胸に、片付け・掃除を通じた暮らしのサポートを続けています。
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第2044号・2025年03月07日紙面から掲載