2025年11月28日更新
補助金を活用し 設備を高効率化|省エネ診断⑯
文・写真/名嘉光男(NPO法人 沖縄県環境管理技術センター)
補助金を活用し
設備を高効率化
中小企業のエネルギー使用状況を調査し、省エネの工夫を提案する「省エネお助け隊」。県内でお助け隊として活動するNPO法人・沖縄県環境管理技術センターの名嘉光男さんが実際の調査結果を基に省エネのヒントを紹介する。今回の省エネ診断事例は
(株)北谷スポーツセンター

同センターのボウリング場
◆北谷スポーツセンターの現状

室外機の設置状況

空調室内機およびLED照明器具の配置状況
ハード面の省エネから
北谷スポーツセンターは県内民間スポーツ施設の老舗で今年、創業50周年を迎えました。
敷地内にはゴルフ練習場、バッティングセンター、スポーツセンター(ジム・プールなど)、テニスコート、ボウリング場など五つの施設があり、種目により営業時間が異なっていたり、不特定多数の客が出入りしたりで、省エネの管理は難しい面があります。さらに近年は維持管理のスタッフの確保も困難な状況にあります。
このような状況から、まずハード面の省エネ化を推進するために補助金の活用を計画しました。具体的には沖縄県の「観光施設等の総合的エコ化促進事業補助金」を活用し、2回に分けて空調設備、照明設備、受変電設備の高効率型への更新を実施しました。高効率型の業務用パッケージエアコンの導入や、照明設備のLED化のほか、受変電設備の変圧器は法定耐用年数をかなり超えていたため高効率のトップランナー変圧器に更新しました。
管理人材の育成も急務
施設の中で最もエネルギー消費量が多いのはボウリング場です。ボウリング場は営業時間が長いことや、冷房温度も23度~24度と低めに設定されいること、多数の利用者が常時プレーしていて人体発熱量が大きいなどが影響しています。場内の室内機フィルターをきめ細かに清掃することも省エネには重要な要素です。
省エネをする際、特に効果が大きいのは空調と照明の改善です。そのため、同センターでは空調制御システムを導入し、温度制御、デマンド制御を行っています。しかし、顧客には快適な空間を提供する必要があり、省エネの取り組みには季節や時間帯、入場者数などに合わせ細心の注意を払う必要があります。そのためにはエネルギー管理体制を構築し、管理をする人材の育成も大切です。
そのほかにも運用改善5件、設備改善2件を提案しました。改善提案の実行による予想削減金額は年間150万2千円です。
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省エネ診断による提案事項
◆運用改善①空調設定温度の緩和 ②室内機のフィルター清掃 ③室外機熱交換機のフィンの清掃 ④こまめな空調停止 ⑤ボウリング場の空調稼働時間の短縮 ◆設備改善 ⑥高効率パッケージエアコンの導入 ⑦高効率変圧器の導入 |
※提案事項の実行による予想削減電力は年間71224kWh(削減率6.3%)、予想削減金額は年間150万2000円
省エネ診断の補助事業(中小企業向け)
事業所のエネルギー使用状況を把握し、省エネできる項目の洗い出しや改善策を提案するのが省エネお助け隊による「省エネ診断」。中小企業は国の補助(地域エネルギー利用最適化・省エネルギー診断拡充事業)により、1割負担で診断を受けられる。診断は5720円~(税込み)詳細は「省エネお助け隊ポータル」で検索。
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執筆者
なか・みつお
NPO法人沖縄県環境管理技術センター理事長、エネルギー管理士、一級管工事施工管理技士。
電話=098・853・3739
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2082号・2025年11月28日紙面から掲載









